税務デイリーニュース
税務に関する最新のニュースを毎日お届けします。
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2026/10/02
経団連「令和9年度税制改正に関する提言」を公表
経団連(「一般社団法人日本経済団体連合会」のこと)は9月15日、「令和9年度税制改正に関する提言」を公表した。これは、経団連が毎年、発表している税制改正へ向けての提言であり、今回は令和9年度税制改正に対して「投資牽引型経済の実現に向けて」と題し、意見を行っている。わが国が持続的に発展するためには、人口減少・少子高齢化、国際情勢の変化、AIの急速な発展・普及など、取り巻く環境が大きく変化する中で、持続可能で強靭な経済社会の構築と成長力の強化を進めていくことや税・財政・社会保障一体改革の推進が不可欠である。また、経済成長の原動力は民間企業の成長力の強化によってもたらされるものであるとして、「成長と分配の好循環」を通じた「公正・公平で持続可能な社会」の構築に努めるとともに、今後の成長力を強化していくためには、「投資牽引型経済」への転換を加速することが重要としている。経団連は「強い経済」の実現に向けた税制のあり方として、国際競争力ある法人税実効税率水準を実現するとともに、投資・研究開発を支援する税制措置を一体的に整備することが不可欠であり、国内投資の拡大を促すための税制を構築することが必要であるとしている。構築が必要とされる税制としては、企業を支える人材育成・確保の費用を全額損金算入とする人材育成税制、事業ポートフォリオの転換・強化を促す税制措置の創設、少額減価償却資産・一括償却資産の基準額の引上げ、償却資産に関する固定資産税の見直し、租税特別措置の透明化への対応、戦略分野国内生産促進税制に対する認定期間の延長や適用開始時期の見直し、研究力開発税制の維持・強化、自動車関係諸税の総合的見直し、法人版事業承継税制の特例措置の適用期限の延長などを挙げている。また、税・財政・社会保障一体改革の観点からは、所得に連動したきめ細かな給付の導入、飲食料品の消費税率の引下げなどを挙げており、給付を迅速・的確に導入するため、国と地方の縦割りを排し、一元的な情報基盤(ガバメント・データ・ハブ)を整備することが重要であると提言している。そのほか、国際課税関係では企業のグローバル活動を下支えする税制であるグローバル・ミニマム課税の適用に係る事務負担の軽減等や外国子会社合算税制(CFC税制)の見直しなどが提言されている。(参考)令和9年度税制改正に関する提言https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/051.html?utm_source=chatgpt.com
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2026/10/01
リチウムイオン電池使用製品に関する消費生活意識調査結果の公表
消費者庁は、9月17日、「令和8年度消費生活意識調査(第1回)」として、「リチウムイオン電池使用製品に関すること」をテーマに調査を実施し、その結果を公表した。この調査は、令和8年7月30日~8月3日に、性別、年代、地域を人口構成比に応じて割り付けた全国の15歳以上の男女5,000人を対象に、インターネットによるアンケート調査方式により実施された。調査結果は、「モバイルバッテリーの保有状況」、「リチウムイオン電池使用製品の危険性に関する認知」、「リチウムイオン電池使用製品を購入する際の重視点」、「リチウムイオン電池使用製品の使用や持ち歩きで気を付けていること」、「モバイルバッテリーが不要になったときの対応方法」について示されており、消費者庁では、同日、啓発用ポスター「正しく使えてる?モバ充の発火に気をつけて!」を公表し、モバイルバッテリーの取り扱いについての注意喚起も行われた。(※1)また、総務省消防庁では、リチウムイオン電池の総合対策ポータルサイトを設けており、火災事故への対策も含めて取り扱いについての広報を実施している。(※2)「モバイルバッテリーの保有状況」回答者全体の半数以上がモバイルバッテリーを保有している、または保有したことがあると回答しており、保有率を年代別でみると、「10代(72.3%)」が最も高く、「70代以上(43.0%)」が最も低くなっていた。「リチウムイオン電池使用製品の危険性に関する認知」モバイルバッテリーの危険性について、回答者全体では、8割以上が認知しており、年代別では、危険性を認知している割合は「70代以上(90.8%)」で最も高く、「20代(72.0%)」で最も低くなっていた。「リチウムイオン電池使用製品を購入する際の重視点」モバイルバッテリーの購入時に重視した点について聞いたところ、「価格(51.2%)」が最も高く、全体の半数を超えており、次いで「安全性(36.3%)」、「性能(34.8%)」となっていた。「リチウムイオン電池使用製品の使用や持ち歩きで気を付けていること」モバイルバッテリーの使用や持ち歩きで気を付けていることを聞いたところ、「高温になるところに置かないようにしている(54.7%)」が最も高く、次いで「落とすなどして衝撃を与えないようにしている(47.3%)」、「モバイルバッテリーの充電やモバイルバッテリーからの給電が終わったら充電コード等からはずしている(45.4%)」となっていた。「モバイルバッテリーが不要になったときの対応方法」モバイルバッテリーが不要になったときの対応方法を聞いたところ、「住んでいる自治体で定められたルールに沿って、ごみに出す(33.0%)」が最も高く、次いで「自治体の専用回収ボックスに持っていく(22.6%)」、「購入店やメーカーの回収サービスを利用する(12.9%)」となっていた。一方で、「捨て方が分からないので保管したままにする(16.5%)」と回答した人も一定数存在していた。リチウムイオン電池等から出火した火災は、年々増えており、令和7年は1,297件と令和4年(601件)の倍以上となっており、また、廃棄時の火災事故も令和6年度には、23,068件と令和3年度(11,410件)の倍以上となっている。調査結果にあるように、リチウムイオン電池は購入時にPSEマーク、販売元、リコール情報を確認し、使用時には、衝撃・高温・圧力を避け、丁寧に使い、廃棄の際は、誤った廃棄方法で、収集車・処理施設での火災につながらないよう自治体で決めているルールに従って廃棄することが重要である。※1https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/other/other_003/※2https://www.fdma.go.jp/relocation/lithium-ion/(参考)「令和8年度消費生活意識調査(第1回)」の結果についてhttps://www.caa.go.jp/notice/entry/047529/
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2026/09/30
ふるさと納税のポータルサイト手数料の引下げに係る要請に対する回答を公表
総務省は、9月11日、ふるさと納税のポータルサイト手数料の引下げに係る要請に対するポータルサイト運営事業者からの回答を公表した。総務省では、ふるさと納税として受け入れた寄附金については、税制上の控除を利用して集められた公金であることを踏まえ、地方団体の費用負担の軽減が図られるよう、令和8年5月22日付けで、総務省自治税務局長より一般社団法人ふるさと納税協会の会員企業に対し、ポータルサイト手数料の引下げに取り組むよう要請し、その結果、20社から対応方針について回答があり、その内容が公表された。回答があった企業は、朝日放送テレビ株式会社、アステナミネルヴア株式会社、イオンフィナンシャルサービス株式会社、ANAあきんど株式会社、株式会社アイモバイル、株式会社エスツー、株式会社オールアバウトライフマーケティング、株式会社クレディセゾン、株式会社さとふる、株式会社サンカクキカク、株式会社JAUX、株式会社トラストバンク、株式会社ファミマデジタルワン、株式会社三越伊勢丹、株式会社Workthy、KDDI株式会社、東急株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、LINEヤフー株式会社、楽天グループ株式会社の20社である(50音順)。回答があった20社のうち、現状維持と回答した企業が14社、引き下げ・一部引き下げと回答した企業が5社、回答保留(令和8年度中に回答)1社となっており、過半数の企業が手数料の現状維持と回答していた。引き下げ・一部引き下げと回答した企業は、イオンフィナンシャルサービス株式会社、株式会社アイモバイル、株式会社さとふる、株式会社三越伊勢丹、KDDI株式会社であったが、引き下げの対象は、自治体が自ら保有するウェブサイトや広報媒体等を通じて募集した寄附としているところが大半であり、返礼品を伴わない寄附についてのみ手数料の引下げを実施すると回答した企業もあった。LINEヤフー株式会社は、令和8年度内に対応方針を決定・回答するとして、今回の回答は保留となった。(参考)ふるさと納税のポータルサイト手数料の引下げに係る要請に対するポータルサイト運営事業者からの回答の公表https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zeimu04_02000164.html
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2026/09/29
国税庁「75万円の青色申告特別控除を適用しましょう!」を公表
国税庁はこのほど、「優良な電子帳簿の保存又はデジタルシームレス保存により75万円の青色申告特別控除を適用しましょう!」を公表した。これは、令和8年度税制改正で青色申告特別控除の改正により、これまでの65万円の青色申告特別控除の適用要件に加えて、「優良な電子帳簿の保存」又は「デジタルシームレス保存」の要件を満たしている場合は、最高75万円の青色申告特別控除の適用を受けることができることを案内するリーフレットである。青色申告を行っている個人事業者は、正規の簿記の原則(一般的には複式簿記をいう。)により記帳している場合に一定の要件の下で事業所得等の金額から青色申告特別控除を受けることができることとなっており、これまで特別控除額は、一定の要件の下に65万円、55万円、10万円の3段階となっていたが令和8年度の税制改正により75万円、65万円、10万円の3段階となった。最高75万円の特別控除を受けるためには、これまで65万円控除の要件であった正規の簿記の原則による記帳を行い、e-Taxで確定申告書・青色申告決算書のデータを確定申告期限までに送信することに加えて、「優良な電子帳簿の保存」又は「デジタルシームレス保存」のいずれかの要件を満たすことが必要となる。「優良な電子帳簿の保存」とは、「システムの説明書やモニター等の備え付け」などの電子帳簿を保存するための要件を備えた上で、「訂正・削除・追加等の履歴が残ること」、「帳簿間で相互関連性があること」、「取引等の日付・金額・相手方に関する検索機能があること」の3つの要件を全て満たした電子帳簿を作成・保存することであり、請求書や領収書などに相当する電子データをやりとりした場合には、その電子データを一定の要件に従って保存する必要がある。「デジタルシームレス保存」とは、電子取引データを国税庁長官が定める基準に適合するシステムを使用した上で、一定の要件を満たした上で送受信・保存を行うことであり、税務職員の求めに応じて対象を確認できるようにしておく必要がある。国税庁長官が定める基準に適合するシステムとは、「デジタル庁が管理する仕様に沿ったデジタルインボイス」、又は「預貯金口座における決済データ」のいずれかの電子取引データを一定の要件に従って保存できるシステムをいう。この場合の一定の要件とは「改ざん防止の確保」、「記帳の適正性確保」、「電子帳簿との関連性確保」の3つとなっている。この「優良な電子帳簿の保存」、「デジタルシームレス保存」のいずれかの要件を満たした上で適用を受ける年分の確定申告期限までに税務署に届出書を提出することにより、75万円の特別控除が認められることになる。この制度は、令和9年分の所得税確定申告から適用されることになっていることから、個人事業者は令和9年から優良な電子帳簿の保存等などの要件について備えておく必要がある。(参考)優良な電子帳簿の保存又はデジタルシームレス保存により75万円の青色申告特別控除を適用しましょう!https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kojin_jigyo/0026007-003_02.pdf
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2026/09/28
経済産業省「GX戦略地域(第1弾)の認定」を公表
経済産業省は9月11日、「GX戦略地域(第1弾)の認定」を公表した。昨年2月に閣議決定された「GX2040ビジョン」において、目指すべきGX産業構造と、その実現に向けたGX産業立地政策の方向性を示し、同省では、産業資源であるコンビナート等や地域に偏在する脱炭素電源等を核とした「新たな産業クラスター」の創出に向けて、「GX戦略地域制度」を創設した。制度の概要として、産業資源であるコンビナートや脱炭素電源等を核とした産業集積の実現に向けて、下記1から3の3類型について地域を選定し、支援と規制・制度改革を措置することとしている。また、下記4については、電源立地地域に貢献する事業者の設備投資を支援していくこととしている。今回、下記1から3の3類型について、本年4月に有望地域を選定し、事業計画の磨き上げを進めていたところ、今般、有識者から構成される審査委員会における審査を経てGX戦略地域(第1弾)を認定した。認定された地域に対しては、設備投資の後押し、電力系統の先行整備、規制・制度改革等を通じて、産業クラスターの形成を後押し、今後も各地域の計画の進捗を確認し、引き続き伴走していくととともに、その他の有望地域についても事業計画の磨き上げを継続し、計画の熟度が十分に高まった段階で、順次、GX戦略地域として認定していくとしている。1コンビナート等再生型コンビナートを活用し、新たなGX関連産業の集積を形成する取組であり、1地域、川崎市が認定された。2データセンター集積型今後10年程度で、GW級のデータセンター集積地を形成する取組であり、北海道から申請された石狩市及び苫小牧市を集積地とする計画をはじめ、9地域の自治体から申請された10地点が認定された。3脱炭素電源活用型脱炭素電源(再エネ・原子力)を活用した産業団地を整備し、脱炭素電源立地地域における産業立地モデルを創出する取組であり、青森県から申請された六ヶ所村、六戸町を計画実施地点とする計画をはじめ、8地域の自治体から申請された10地点が認定された。4脱炭素電源地域貢献型脱炭素電源を活用し、当該電源の立地地域に貢献する事業者の設備投資を後押しする取組である。(参考)「GX戦略地域(第1弾)を認定しました」https://www.meti.go.jp/press/2026/09/20260911006.html
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2026/09/25
IPA ランサムウェア被害から学ぶ教訓集を公表
ランサムウェア攻撃の被害が組織の規模を問わず多発している状況が継続しており、特に現在の「侵入型ランサムウェア攻撃」では、重要資産の暗号化と持ち出した情報をたてに2重の脅迫がおこなわれるという、組織にとって深刻な脅威となっている。ランサムウェア事案は暗号化が発覚した時点で、攻撃者の活動は最終段階であるため、対する組織には時間的猶予がなく、侵害調査、復旧、業務継続の可否、外部公表といった様々な対応のために、情報システム部門、事業部門、経営者それぞれに緊急性の高い判断・対処が求められるが、これらは事前準備がなければ困難を極める。独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA)では、9月8日、コンピュータウイルス・不正アクセス届出窓口で、国内の複数の被害組織へインタビューをおこない、被害発生当時、組織でどのようなことが発生し、どのような対応をしたかを振り返っていただき、それらの中から他の組織でも起こり得ること等を抽出し、教訓として取りまとめ、経営者向けとインシデント対応部門向けに分けて整理し、経営者の理解と関与が非常に重要であることを伝えるため、「ランサムウェア被害から学ぶ教訓集~経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック~」として公表した。このハンドブックの内容は、1.概要、2.ランサムウェア事案の特性、3.経営・リスク管理編、4.インシデント対処編、5.まとめ(参考:公開ドキュメントにおけるランサムウェア対策の例)で構成されており、特に経営者やリスク管理部門にとって重要な教訓(3.1経営者による迅速な経営判断と明確な関与、3.2インシデント対応体制の整備、3.3事業継続計画への反映、3.4個人情報を含むデータの現状把握、3.5経営者主導の意思統一、3.6窃取されたデータの暴露への備え)、インシデント対処にあたる部門にとっての重要な教訓(4.1バックアップとログの整合性確保、4.2基本的な対策の徹底、4.3EDR導入と定期ログ監査、4.4「漏えいなし」の証明は困難、4.5セキュリティベンダーとの関係構築)は、教訓に続き、【ヒアリング調査に基づく分析】と【解説】が記載されているため、確認しておくとよい。例えば、インシデント対処にあたる部門にとっての重要な教訓、4.2基本的な対策の徹底では、【ヒアリング調査に基づく分析】として下記の点があげられており、【分析】に続き、必要な対策が【解説】されている。・ヒアリング対象の全ての組織で一般的なセキュリティ対策は実施されており、運用体制も整えられていたが、セキュリティ更新プログラムの適用の遅れや一時的な設定変更の放置等、わずかな隙をついて侵入され、さらに内部ネットワークの対策の弱さを突いて侵害が拡大された。・初期侵入においては既知の脆弱性を悪用され、初期侵入後の侵害拡大は「安易なパスワード」、「アップデートしていないNAS」、「管理者アカウントでの運用管理」等が主原因であった。このうち侵害拡大を許した要因は、従前の境界防御で足りるとして「内部ネットワークは安全である」ことを前提とした運用設計により生じた脆弱性といえる。・ActiveDirectoryを侵害されたケースが多い。WindowsOSには多くのセキュリティ機能があり、バージョンアップにより機能が追加されているが、十分に活用されていない可能性が窺える。・管理者アカウントやパスワードといったシステム上の重要管理情報が通常のファイルと同じ扱いをされていることがインシデント時の調査で発覚したとする組織もあった。(参考)ランサムウェア被害から学ぶ教訓集https://www.ipa.go.jp/security/todokede/rcu1hd000001ee1f-att/20260910.pdf
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2026/09/24
「エッセンシャルサービス効率化先進実証モデル集」の公表
日本各地で人口減少や少子高齢化による人手不足が進展する中、小売、物流、交通、医療、介護など生活を維持するために必要なサービス(エッセンシャルサービス)の供給不足が全国的な課題となっている。経済産業省ではこうした状況を踏まえ、2026年6月に公布された改正産業競争力強化法において、エッセンシャルサービスの供給維持に向けた効率化に取り組む事業者を認定し、金融支援等を行う【認定エッセンシャルサービス制度】を創設し、あわせて効率化を実施する事業者への伴走支援を行う支援機関の認定制度、その支援機関等を構成員とする協議会の設置を行う規定を新設した。認定制度の開始にあたって、経済産業省は、9月2日、事業者が事業効率化の取組を具体的にイメージできるように、先進的な効率化の取組をまとめた【エッセンシャルサービス効率化先進実証モデル集】を作成し、公表した。この事例集では、制度創設に先立ち実施しているエッセンシャルサービス効率化の実証事業(令和8年度生活維持役務等効率化促進事業費補助金)の採択事業者からの協力により、補助事業内外で行う取組をもとに、小売、物流、交通、医療、介護など様々な分野における効率化の先進実証モデルを紹介している。これらの事例は、それぞれの地域が抱える課題に応じて、業務の合理化、多角化、広域化等に取り組みながら、事業者によるエッセンシャルサービスの供給事業の持続性確保を目指したものとなっている。エッセンシャルサービスを取り巻く環境や課題は地域ごとに異なり、持続性確保のための解決策も一様ではないが、人口減少や需要密度の低下、人手不足といった共通の課題に直面する中、既存の経営資源や地域資源を活用しながら創意工夫を重ねることは、全国の事業者にとって重要な視点といえる。需給両面から厳しい事業環境にあるエッセンシャルサービス供給事業を将来にわたって地域で持続させるためには、業態や地域の特性に合わせた事業者の創意工夫が、必要不可欠であり、具体的には、事業運営の効率化の方法として、以下のような①合理化、②多角化、③広域化の手法が事例として考えられる。ここで、①合理化とは、設備導入や業務標準化、共同化等により人手不足を補い、少人数で効率的な業務遂行を可能とする取組で、②多角化とは、複数のエッセンシャルサービスを展開し、範囲の経済を活かしつつ客単価を向上させる、または他事業の展開により事業主体全体で収益性を確保する取組、また、③広域化とは、新しい拠点進出や他事業者との協業連携による商圏拡大を通して、規模の経済を活かしたサプライチェーン合理化によるコスト削減を行う取組です。先進実証モデル集では、小売(滋賀県甲賀市、奈良県宇陀市、大阪市住之江区)、運送(三重県伊賀市)、タクシー(岐阜県恵那市)、医療(高知県宿毛市、神奈川県箱根町)、介護(福井県勝山市)、生活関連サービス(青森県六戸町、島根県松江市)が具体例としてあげられているため、参考にするとよい。(参考)「エッセンシャルサービス効率化先進実証モデル集」を公表しますhttps://www.meti.go.jp/press/2026/09/20260902003.html
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2026/09/18
「省力化ナビ」に5業種を追加
中小企業庁は、8月26日、独立行政法人中小企業基盤整備機構及び関係省庁と連携して、省力化や生産性向上への第一歩を踏み出すヒントを提供する支援サイト「省力化ナビ」に、新たに5業種(冠婚葬祭業、ビルメンテナンス業、運輸業(バス・タクシー)、クリーニング業、警備業)を追加したことを公表した。省力化ナビとは「省力化ナビ」は、無料で簡単に中小企業・小規模事業者の省力化や生産性向上につながる解決策と取組のノウハウをイラストで直感的に把握できるサイトで、今回追加された業種は、冠婚葬祭業、ビルメンテナンス業、運輸業(バス・タクシー)、クリーニング業、警備業の5業種となっている。これまで公開している飲食業、宿泊業、小売業、理容・美容業、製造業、運輸業(トラック・倉庫)、建設業、自動車整備業、業種共通(バックオフィス業務)に加え、より幅広い業種の事業者が、業種特有の課題に応じた省力化・生産性向上のヒントを得られるようになる。「省力化ナビ」は、中小企業・小規模事業者等に加え、業界団体、商工会、商工会議所、中小企業団体中央会、金融機関、よろず支援拠点(生産性向上支援センター含む)など、地域の支援機関の支援ツールとして、事業者との対話時や伴走支援を行う場面でも活用できるものとなっている。省力化ナビの特徴「省力化ナビ」では、飲食業、宿泊業、運輸業、製造業等の業種別に、業務に関する悩みを選択すると、その解決策と具体的な事例や今からできる取組ステップが表示され、相談先も確認することができる。また、「省力化ナビ」を活用することで、「中小企業省力化投資補助金(一般型)」、「デジタル化・AI導入補助金(複数者連携デジタル化・AI導入枠を除く)」の採択審査における加点要件とすることができる。具体的には、「省力化ナビ」画面の基本情報入力で「業種」「所在地」「従業員数」「事業所数」選択して進んでいくと選んだ業種に特化した課題と解決策が表示される。例えば、宿泊業、東京都、従業員数5人まで、事業所数1か所と入力し、進んでいくと「現状の課題」として「紙管理による台帳探しの手間や予約ミスの可能性」、「人手が足りず清掃が追い付かない」等、6個の課題が表示され、課題から「紙管理による台帳探しの手間や予約ミスの可能性」を選択すると「客室・顧客管理、会計処理まで宿泊業務全体を効率化」という解決策が表示される。提案された解決策は、現状業務の棚卸と課題の可視化、運用ルール・記録方法の整理と統一、顧客/予約/客室管理業務の改善方法検討と目標設定という3つの取組ステップが表示され、(宿泊施設管理システム)導入ツール候補が導入費用等とともに表示され、取組み事例や利用可能な補助金等情報を確認することができる。(参考)業種別のノウハウが直感的にわかる「省力化ナビ」に5業種を追加しましたhttps://www.meti.go.jp/press/2026/08/20260826001.html
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2026/09/17
中小企業庁「最低賃金引上げに対応する中小企業・小規模事業者への支援策」を公表
今年度の最低賃金については、9月3日にすべての都道府県の地方最低賃金審議会において取りまとめられ、その結果、全国加重平均は1,177円となった。これを受けて、中小企業庁は9月4日、今般の最低賃金引上げに対応し、「最低賃金引上げに対応する中小企業・小規模事業者への支援策」を公表した。今回の支援策のポイントは、「価格転嫁・取引適正化の徹底」、「各補助金・税制における賃上げに関する支援」、「省力化投資促進プランの推進」、「徹底的なプッシュ型のアプローチと伴走支援」の4点を包括的に行うことである。「稼ぐ力」の強化と賃上げの好循環実現に向けて、本年1月に施行された中小受託取引適正化法(以下、「取適法」という。)及び中小受託取引振興法(振興法)を着実に執行し、現場へ浸透させるとともに、官公需や取適法対象外の民間取引を含めた価格転嫁・取引適正化を強化していく。次に予算・税制面では、最低賃金引上げの影響を受ける中小企業・小規模事業者に対する販路開拓等の支援として、持続化補助金等により支援を行っていくとともに、中小企業向け賃上げ促進税制、生産性革命事業等による支援を進める。各種補助金について、最低賃金の引上げを含めた賃上げを行う中小企業・小規模事業者に対する補助上限の引上げや加点措置を引き続き実施する。また、省力化ナビや生産性向上支援サポーター制度等の全国的なサポート体制を整備するとともに、省力化投資補助金やデジタル化・AI導入補助金で支援を行い、「省力化投資促進プラン」を推進する。加えて、自治体と連携した支援機関によるプッシュ型のアプローチと伴走支援及び商工会・商工会議所による賃上げに向けた働きかけを起点とした相談対応を合わせて、今年度末までに100万件のプッシュ型のアプローチによる伴走支援・相談対応を目指す。同庁においては、最低賃金の引上げ幅が過去2番目の幅となる中で、中小企業・小規模事業者の「稼ぐ力」の強化と賃上げの好循環実現に向けた支援を引き続き包括的に行っていくとしている。(参考)「最低賃金引上げに対応する中小企業・小規模事業者への支援策を公表します」https://www.meti.go.jp/press/2026/09/20260904002.html
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2026/09/16
消費者庁「消費者に深刻な財産被害を及ぼす悪質商法に係る対策パッケージ」を公表
消費者庁は9月1日、「詐欺的な事業の破綻により多数の消費者に深刻な財産被害を及ぼす悪質商法に係る対策パッケージ」を公表した。この対策パッケージは、多数の消費者に対して高額な利益や配当が得られるとして出資を勧誘するが、最終的には事業が破綻するなどして、被害回復が困難となる悪質商法による消費者被害の未然防止、被害の拡大防止、早期救済を図るための総合対策である。これまで、悪質商法に対しては関係法令の規定に基づく行政処分、刑事摘発等を実施してきたところであるが、事業の実態把握や違法性の判断に相応の時間を要することが多くなってきている。また、近時において海外の金融商品・不動産事業等への出資やUSBメモリ等の物品の預託を始め、手口が多様化、複雑化、巧妙化していることなどから事業者の財産の把握が一層困難になってきている。今回、消費者庁が設置した「多数の消費者に深刻な財産被害を及ぼす詐欺的な悪質商法対策プロジェクトチーム」では、被害の防止を図るためには早期の対応が必要不可欠と認識しており、悪質商法に対する今後の対応について対策パッケージとして次のとおり取りまとめている。(対策1)端緒情報の複線化全国消費生活情報ネットワーク(PIO-NET)に蓄積された相談情報、国民生活センターの専門家派遣や巡回事業などで得られた情報、ウェブサイト・SNS等のインターネット上の情報の収集・分析など複線的な情報収集体制を整備する。(対策2)情報分析の高度化(従来手法+AI活用)対策1などにより得られた情報について従来のキーワード検索の手法に加えて、AIによる文脈・キーフレーズに基づく分析を行うことで、破綻の初期兆候を捉え、事業者に対する早期対応や複数事業者に共通する手口の早期把握につなげる。(対策3)情報の多様な活用等収集・分析した情報について、事案によっては直ちに調査に着手し、早期の行政処分につなげるほか、直ちに行政処分に至らない事案であっても事案の悪質性・重大性といった内容に応じて早期警戒情報を発出する。また、早期警戒情報を活用した契約前相談を実施することや関係省庁・金融機関・見守りネットワーク等への早期の情報提供、最新の被害事例等を踏まえた消費者教育と金融経済教育の実施、体制の拡充として「早期警戒準備室」の整備など情報の多様な活用等により、悪質商法の予防、早期対応を実施する。消費者庁では、この対策パッケージについて関係省庁、国民生活センターを始めとする関係機関と連携し、実効性のあるものにすることとしている。(参考)詐欺的な事業の破綻により多数の消費者に深刻な財産被害を及ぼす悪質商法に係る対策https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/measures/
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