アウトライン審査事例

国税不服審判所が示した審査請求事件の裁決例は、正確な税務処理を行っていくうえで見落とせません。アウトライン審査事例では実務家の皆様にとって実用性の高い裁決事例を簡潔に紹介。併せて、参照条文も記載しておりますので、実務上の判断の一助としてお役立てください。

《裁決のポイント》死亡保険金と同時に支払われた第1回目の特約遺族年金は、相続により取得するものに該当しないことから非課税所得ではないとした事例(平成14年分の所得税の更正処分・棄却・平17.2.22裁決)《裁決の要旨》請求人は、配偶者の死亡に伴い年金払生活保障付終身保険契約(保険事故発生により、4,000万円の死亡...
《裁決のポイント》農業経営基盤強化促進法の規定による農用地利用集積計画により設定された賃貸借に基づき貸し付けられている農地の価額は、自用地としての価額からその価額に100分の5を乗じて計算した金額を控除した金額によって評価すべきであるとした事例(平12.4.21相続開始に係る相続税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分・棄却・平17.1.19裁決)
《裁決のポイント》金属造のさん橋の耐用年数については、金属造の鋼矢板岸壁の25年が適用できると判断した事例(平成12年7月〜平成14年6月各事業年度の法人税の各更正処分及び再更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分・全部取消し・平17.6.9裁決)《裁決の要旨》原処分庁は、耐用年数省令別表第一の第1欄「種類」が「構築物」、第2欄「構造又は用途...
《裁決のポイント》免税期間においても課税仕入れ及び課税仕入れに係る消費税は存在すると判断した事例(平成13年4月〜平成14年3月課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分・棄却・平17.1.26裁決)《裁決の要旨》請求人は、免税期間においては課税仕入れ及び課税仕入れに係る消費税は存在しないから、借入金等の返済に充当...
《裁決のポイント》中古車展示場用地としての本件土地の賃貸借契約は、その土地使用の主たる目的がその地上に建物を建造し、所有することには当たらないとして、本件土地は、貸宅地として借地権を控除して評価することはできないとした事例(平12.5.28相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分・棄却・平17.5.17裁決)
《裁決のポイント》事業を廃止した場合において、簡易課税制度選択の届出の効力が失われるのは事業廃止届出書の提出があった日の属する課税期間の末日の翌日であり、事業を廃止した日の属する課税期間の末日の翌日と解することはできないとした事例(平成13年7月〜平成14年9月各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分・棄却・平17.1.7裁決)
《裁決のポイント》本件相続税の申告に際し、当初から財産の過少に申告することを意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をしており、重加算税の賦課要件を満たすとした事例(平14.7.21相続開始に係る相続税の重加算税の賦課決定処分・棄却・平17.6.13裁決)《裁決の要旨》請求人は、①被相続人の預貯金の通帳、印鑑等の保管場所及びその金額を請...
《裁決のポイント》請求人を債務者とする金銭債権について、外国法人を担保権者とする債権譲渡担保が設定された場合において、請求人が支払った当該金銭債権に係る利子が、源泉徴収の免税証明書の交付を受けている担保設定者である外国法人の国内源泉所得として、請求人に源泉所得税の納税義務は生じないとした事例(平成12年7月、平成13年3月、平成13年7月、平成14年3月、平成14年7月及び平成15年3月の各月分の源泉...
《裁決のポイント》隠ぺい行為と評価できる状況を是正する措置が採られた前後の期間があるにもかかわらず、是正する措置を採らなかった期間分について、隠ぺい行為と評価できる事実に基づき申告書を提出した場合に、重加算税の賦課要件を満たすとした事例(平成12年12月〜平成13年11月事業年度の法人税の重加算税の賦課決定処分・棄却・平17.6.15裁決)《裁決...
《裁決のポイント》居宅サービス計画に医療系サービスが伴わない場合の居宅サービスの対価は医療費控除の対象とはならないとした事例(平成15年分の所得税の更正処分・棄却・平17.6.9裁決)《裁決の要旨》請求人は、介護保険法第19条第1項に規定する要介護認定を受けている配偶者が、指定居宅介護事業者であるA社会福祉法人から...