実務情報: トータルソリューションサービス GOODWILL PLUS

2024/02/09

1はじめに株式会社の取締役が会社から有効に報酬を得るためには、定款に定めがない限り、前提として株主総会の決議がなければなりません（会361条1項）。この場合、金銭報酬に関しては、取締役全員に支給する報酬の総額を決めればよく、各人への分配額は取締役会の決定に一任されるのが通例です。また、取締役会で決定された最高限度額は、毎年あらためて決めなおさなければならないものではなく、将来の総会で変更されるまでは、毎...

2024/02/08

中小企業も知っておきたい！　事例でつかむESG経営と管理会計(17)

１．ESG経営を促進する報酬制度・評価制度の必要性企業が持続的に経営を行うためには、利益をあげるだけでなく、環境を守り、人を育て、地域社会と共存する組織となることが求められる時代になってきました。投資家や取引先は、利益を安定的に生み出す企業であることと同時に、温室効果ガスの排出量削減を通じて地球環境の保全に取り組んでいるか（Environment）、社会貢献活動や雇用環境の改善に取り組んでいるか（Soc...

2024/02/07

次期マイナンバーカード導入に向けた検討

１．はじめにマイナンバーカードは、住民からの申請により無料で交付されるICカードである。券面に、氏名、住所、生年月日、性別、顔写真が記載されており、対面での身分証明証として利用されるだけでなく、ICチップを利用してオンライン上で安全かつ確実に本人であることを証明できるため、デジタル社会に必要なツールとなりつつある。2023年10月末時点で、9,115万人（住民の72.7％）が、カードを保持しており、健康...

2024/02/05

インターネット販売の出品者プロフィール欄に、架空の会社名や親族の氏名を記載していたことをもって、直ちに取引を隠ぺいし、仮装したとは言えないとして、重加算税が取り消された事例（一部取消し）

【裁決のポイント】サラリーマンが本名を隠した副業について、重加算税の適法性が争われた事案である。審査請求人は勤務先の会社から副業を禁止されていたが、輸入品のネット販売を始め、所得税の確定申告をしていなかった。数年後に税務調査が入り、その時点の出品者プロフィール欄に実在しないＡ社を名乗り、代表者として母親の氏名が記載されていたことから、税務署は、取引名義を仮装する...

2024/02/05

電子帳簿保存法に関する『お問い合わせの多いご質問』の改訂

国税庁は令和5年12月15日に、「電子帳簿保存法に関する『お問い合わせの多いご質問』」を公表している。令和5年6月に改訂された電子帳簿保存法一問一答に対して質問の多かった事項について追加問として整理されたもので、次の３点の説明をしている。(注1)令和6年1月前後における電子取引データの保存範囲令和6年1月の施行前後にお...

2024/02/02

親子上場廃止の潮流

１.親子上場の解消の動き証券取引所への上場は、自己資本となる株式等による資金調達(エクイティファイナンス)を市場から行えるようになるだけでなく、上場前には知名度が高くなかった企業の場合には、上場に伴い企業の知名度が上がることから、それに伴う求人や他人資本による資金調達等への良い影響が考えられます。そこで日本では、高度経済成長期半ば頃から、グループ経営の一環として、親会社の支配権を残したままで、こうしたメ...

2024/01/31

昨今労務事情あれこれ（194）

精神障害の労災認定基準改定

１．はじめに長らく続いたコロナ禍による自粛が解かれ、この年末年始は4年ぶりに従来の風景が戻ってきたように思います。昨年は多くの企業で各種のハラスメント、特にパワーハラスメント（パワハラ）に関係する企業不祥事や、顧客による無理・理不尽な要求により対顧客の現場が疲弊するカスタマーハラスメント（カスハラ）のニュースを多く耳にしたように思います。これらに起因して、被害を受けた従業員が精神疾患を発病するケースも後...

2024/01/30

退職に関わるトラブル回避（第２回）退職の意思表示に関わるトラブル

【サマリー】前回は、退職の意思表示がどの時点で確定するのか、いつまでなら撤回できるのか、など「合意退職...

2024/01/29

中小企業のM＆Aと企業価値評価（第9回）

中小企業のM＆Aの実態（その9）

【サマリー】引き続き我が国の中小企業におけるM＆Aと企業価値評価の実務について解説します。前回の第8回...

2024/01/29

「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて」の更新

令和5年12月25日、国税庁ホームページで公表されている「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(情報)」が更新された(注1)。期末時価評価については、令和６年度税制改正大綱で見直しを行うこととされており、詳細は今後、法令等により明らかにされるとのことではあるが、その他の更新では、実務上の疑問点が大幅に解...