税務デイリーニュース
税務に関する最新のニュースを毎日お届けします。
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2026/05/15
財務省「令和8年度税制改正」(令和8年4月発行)を公表
財務省は、4月22日に同省のホームぺージで「「令和8年税制改正」(令和8年4月)」を公表した。このパンフレットは、令和8年税制改正の内容をわかりやすく解説した冊子である。パンフレットでは、1.個人所得課税、2.法人課税、3.消費課税、4.国際課税、5.防衛力強化に係る財源確保のための税制措置の5項目に分けて税制改正の内容を解説している。各項目に記載されている内容は以下のとおりである。1.個人所得課税物価上昇への対応策として2年ごとに物価上昇に連動して基礎控除等を引上げることとし、基礎控除の額及び給与所得控除の最低保障額をそれぞれ4万円引き上げることやひとり親控除の拡充、住宅ローン控除の見直し、NISAの拡充などについて記載している。2.法人課税危機管理投資、成長投資による「強い経済」を実現するため、国内における高付加価値の設備投資を促進する観点から、大胆な設備投資の促進に向けた税制の創設、研究開発税制の強化として「戦略的技術領域型」の創設、賃上げ促進税制の見直しなどについて記載している。3.消費課税インボイス制度に関する経過措置(いわゆる2割特例)の見直しにより、免税事業者から課税事業者となった個人事業者に対して負担軽減措置(いわゆる3割特例)が設けられたことや国境を越えた電子商取引に係る消費税の適正化として少額免税制度の見直し、物品販売に係るプラットフォーム課税の適用のほか、自動車重量税のエコカー減税の見直し、国際観光旅客税の税率引き上げについて記載している。4.国際課税新たな国際課税ルールへの対応として、各国の法人税引下げ競争に歯止めをかけ、企業間の公平な競争環境を整備するため、多国籍企業に対して各国ごとに最低税率15%以上の課税を確保する仕組みであるグローバル・ミニマム課税に関する現状を記載している。5.防衛力強化に係る財源確保のための税制措置防衛力強化を行うための安定的な財政確保のため、令和9年1月から、所得税額に対して税率1%の新たな付加税である「防衛特別所得税」を創設することやそれにより家計負担が増加しないよう、復興特別所得税の税率を2.1%から1.1%に引き下げることについて記載している。財務省主税局は、このパンフレットを国内に限り無料で送付すると案内しており、送付を希望する場合は、ホームページに必要事項を入力し、申し込むことで送付されることになっている。(参考)「令和8年度税制改正」(令和8年4月発行)https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei26.html
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2026/05/14
中小企業庁「2026年版中小企業白書・小規模企業白書」を公表
中小企業庁は4月24日、「2026年版中小企業白書・小規模企業白書」を公表した。今年度については、経営環境の転換期において現状維持は最大のリスクであり、短期的な損益を追うのではなく、長期的な視点で事業・組織構造を再構築していく「戦略」を持った経営に転換し、「稼ぐ力」を高め、「強い中小企業」へと成長することが重要であるという考えの下、労働生産性の向上に有効な取組や、経営者が持つべき基本的知識である「経営リテラシー」の強化・実践に焦点を当てて分析を行っており、分析のポイントは以下のとおり。1「強い中小企業」に向けた「稼ぐ力」の強化「稼ぐ力」とはすなわち、付加価値を生み出す力であり、労働供給制約社会の中で、労働投入量の減少が見込まれる我が国においては、付加価値額を維持・増加させるために、労働投入量当たりのパフォーマンスを示す「労働生産性」の向上が不可欠である。中小企業の労働生産性の状況を確認すると、一人当たり労働時間は減少しつつも、付加価値額が増加していることから、時間当たり労働生産性は上昇傾向にある。また、大企業と遜色ない労働生産性を誇る中小企業も存在している。労働生産性の更なる向上に向けては、価格転嫁の推進、成長投資による製品・商品・サービスの高付加価値化、事業承継・M&Aによる事業再編をはじめとした「付加価値額の増加」と、AI活用・デジタル化の促進による「労働投入量の最適化」に取り組むことが重要であり、実際にこれらに取り組む企業は、取り組んでいない企業と比較して、付加価値額増加や労働投入量最適化を実現していることが確認できたとしている。2小規模事業者の経営リテラシー向上と企業間連携による事業の維持・拡大経営リテラシーを「財務・会計」、「組織・人材」、「運営管理」、「経営戦略」の4つの類型に分けて分析し、小規模事業者における経営リテラシーの現状には改善の余地があるが、経営リテラシーを有する事業者は、業績や人材確保等において明確な違いを生み出していることを示しており、例えば、原価管理を詳細に行う事業者ほど価格転嫁率が高く、組織活性化に取り組む事業者では採用に成功している傾向がある。また、小規模事業者の経営資源は限られることを踏まえれば、他の事業者との連携により「経営力」を補完することも有効な手段の一つであると考えられ、白書では、事業の維持や拡大を図る小規模事業者にとって、企業間連携によって相互に補完し合うことが有効な取組であることを示している。(参考)「2026年版中小企業白書・小規模企業白書が閣議決定されました」https://www.meti.go.jp/press/2026/04/20260424005/20260424005.html
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2026/05/13
国税庁「源泉徴収票のみなし提出の特例に関するQ&A」を公表
国税庁は、このほど「源泉徴収票(給与所得・公的年金等)のみなし提出の特例に関するQ&A」(以下「Q&A」)を公表した。源泉徴収票のみなし提出の特例とは、これまで、給与や年金等の支払をする事業者は受給者が住んでいる市区町村に支払報告書を提出するほか、源泉徴収票を事業者の所轄税務署にも提出する必要があったが、令和9年1月1日以後、市区町村に「給与支払報告書」又は「公的年金等支払報告書」(以下まとめて「支払報告書」という。)を提出した場合は、税務署にも提出したとみなされる特例である。これにより、税務署に対して「給与所得の源泉徴収票」や「公的年金等の源泉徴収票」を提出する必要がなくなる。公表したQ&Aは、このみなし特例について質問と回答の形式で解説している。Q&Aではまず、問1で「源泉徴収票のみなし提出の特例」の概要について、令和9年1月1日以後に提出すべき源泉徴収票とは、令和8年分以後の源泉徴収票をいい、令和8年分から市区町村に支払報告書を提出することで、税務署に提出したとみなされるため、税務署へ源泉徴収票の提出が不要となると説明している。なお、市区町村に提出された支払報告書は、市区町村において入力された後、税務署にデータ連携されることになる。問2では、令和8年の途中で退職した従業員に係る給与所得の源泉徴収票について、令和9年1月1日以後に提出する場合は、「令和9年1月1日以後に提出すべき」ものとしてみなし特例の対象になると説明している。問3では、源泉徴収票の受給者本人への交付については、引き続き、これまでどおり交付する必要があり、手続きについての変更はないとしている。問4では、市区町村への支払報告書の提出方法としてeLTAX、光ディスクや書面などいずれの方法でも税務署に提出したとみなされるとの説明のほか、eLTAXで提出した場合は、従業員が確定申告する際、確定申告書に給与情報が自動入力(マイナポータル連携)されることから、従業員にとってメリットがあるとしている(公的年金等支払報告書は対象外)。問8では、「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」(以下「法定調書合計表」)の提出について、法定調書合計表は、6種類の法定調書の兼用様式であることを踏まえ、給与所得の源泉徴収票のみの提出の場合は提出不要であるが、給与所得以外の5つの法定調書(退職所得の源泉徴収票、報酬・料金・契約金及び賞金の支払調書、不動産の使用料等の支払調書、不動産等の譲受けの対価の支払調書、不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書)のいずれかを税務署に提出する場合は、引き続き、合計表の提出が必要としている。問9ではe-Taxによる法定調書の電子的提出義務について説明されており、令和9年1月1日以後に提出すべき法定調書については、提出期限の前々年の1月1日から12月31日に提出すべきであった法定調書の枚数が30枚以上である場合、e-Tax、認定クラウド、光ディスク等のいずれかの方法で電子的に提出する必要があるとしている。源泉徴収票のみなし提出の特例は、デジタル化に対応した新たな税務手続きの枠組みとして事業者の業務効率化と受給者の利便性につながると考えられている。(参考)源泉徴収票(給与所得・公的年金等)のみなし提出の特例に関するQ&Ahttps://www.nta.go.jp/users/gensen/hotei/index/pdf/0026004-098.pdf(参考)源泉徴収票のみなし提出の特例特設ページhttps://www.nta.go.jp/users/gensen/hotei/index/minashi.htm
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2026/05/12
中小企業庁 「地域の持続的成長に向けた創業政策のあり方検討会」の報告書を公表
中小企業庁は、2025年12月から「地域の持続的成長に向けた創業政策のあり方検討会」を開催し、創業後の企業を成長力・成長角度に応じた類型に整理、創業後の事業成長を視野に入れた類型ごとの目指すべき姿や、それを実現するための課題を提示して議論を行い、その上で、それぞれの課題に対応するための創業政策の方向性や、地域において創業を持続的に生み出す環境整備の方策、創業期の事業成長の視点も含めた政策評価の方法について議論を行ってきたが、今回、検討の成果をとりまとめ、4月21日に報告書を公表した。同庁においては、今回の報告書を受け、今後、必要な措置や施策の具体化を進めていくとしており、報告書の内容は以下のとおり。1創業を巡る現状と課題日本の開業率は、2013年からほぼ横ばいで、米国・英国等と比較しても低い水準であり、起業に関心を持つ者の割合も低水準で推移している。日本の創業者数は、2020年以降減少傾向にあり、創業時だけでなく創業期(~5年)には、様々な経営課題に直面しており、創業数増加だけでなく創業期における支援にも取り組む必要がある。2創業政策の検討の視点労働供給制約社会では「質」が重要で、創業政策も新たな事業の創出を通じた産業の新陳代謝の促進と創業後の事業の成長を実現することが重要である。創業の形態は多様であり、創業支援の質を創業した企業の特性にきめ細かに対応させることで、成長を最大化していく必要がある。創業が活発な地域では、多様なプレーヤーが創業支援を実施しており、地域において創業を持続的に生み出すためには、地域全体で創業を支えるエコシステムを構築することが重要である。3対応の方向性創業の多様性を前提に創業後の成長類型を整理しつつ、創業前・時の支援だけでなく、創業期(創業から5年程度まで)における事業成長の実現に向けた支援に取り組み、地域においては、創業の良質な「土壌」づくりを進め、創業が持続的に生まれ、成長するエコシステムの構築とその横展開を図る。今後の政策評価においては、「創業後の成長」、「創業数の増加」、「エコシステムの構築・横展開」の3つの指標に基づき、創業政策の評価・PDCAを行うとしている。(参考)「『地域の持続的成長に向けた創業政策のあり方検討会』の取りまとめ報告書を公表」https://www.meti.go.jp/press/2026/04/20260421002/20260421002.html
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2026/05/11
国税システムの更改について
国税庁は、4月22日、令和8年9月24日に国税システム更改を予定していることを公開した。国税システムの更改に伴う変更等については、順次公開していくこととされているが、今回更改に伴う注意事項として下記の4点(1.申告書等の様式の変更、2.納付書等の様式の変更、3.e-Taxを利用できない時間帯があること、4.e-TaxのIPアドレスが変わること)が公開された。1.申告書等の様式の変更多くの申告書や申請・届出書、法定調書の様式が新しくなることが予定されている。変更される様式の詳細については、ウェブサイトで公表されている「変更される申告書等の公表時期・受付開始時期」で公開されている。また、申告書の控用はなくなり、申告書の配色は原則として白黒となることが予定されている。2.納付書等の様式の変更「納付書」、「所得税徴収高計算書」の様式が新しくなることが予定されている。「所得税徴収高計算書」の具体的な変更内容(記載内容等)は「所得税徴収高計算書(納付書)の様式変更等」(※1)に「様式の記載内容」「様式のサイズ」「その他」として記載されており、現行様式(整理番号欄がある複写式)の所得税徴収高計算書(納付書)は、令和10年9月頃まで使用することができる予定とされている。3.e-Taxを利用できない時間帯国税システムの更改に伴い、e-Taxを利用できない時間が発生することになる。詳細は、e-Taxウェブサイト「国税システムの更改に伴うメンテナンス時間について」(※2)に記載されており、メンテナンス時間(e-Tax利用不可時間)は、令和8年9月19日(土)0:00~9月24日(木)8:30および令和8年9月26日(土)0:00~24:00となっている。4.e-TaxのIPアドレス変更令和8年9月24日(木)8時30分以降、e-TaxのIPアドレスは、固定IPアドレスから動的IPアドレス(接続のたびにIPアドレスが変化)に変更となる。(現状IPアドレスは公開されているが、仕様変更後は非公開となる。)e-Taxに接続する際、IPアドレスを指定して接続している場合は、URLでの接続に変更することが必要となる。各WebページのURLについては、「e-TaxホームページのIPアドレスの仕様変更について」(※3)に記載されている。※1https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/keisansho/01.htm#a0025008-021※2https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/※3https://www.e-tax.nta.go.jp/topics/2026/topics_20260422ip.htm(参考)国税システムの更改についてhttps://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/sodan/system.htm
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2026/05/08
環境省「令和8年度クールビズについて」を公表
環境省は4月21日「令和8年度クールビズについて」(デコ活で働き方を快適に)を公表した。クールビズとは、地球温暖化対策の一環として、平成17(2005)年度から政府が提唱している、過度な冷房に頼らず様々な工夫をして夏を快適に過ごすライフスタイルである。適切な室温管理とその室温に適した働きやすい軽装などの取組のほか省エネ型エアコンへの買換え、西側の日よけのブラインドなど仕事環境への取組についても推奨している。環境省は、「令和8年度クールビズ」について従来の省エネ対策としての軽装推奨にとどまらず、脱炭素社会の実現と働き方の柔軟化を同時に進める取組である「デコ活」(脱炭素につながる新しい豊かな暮らし)の一環としてクールビズの取組を推進していくこととしている。取組の実施期間は、環境省本省において令和8年5月1日(金)~9月30日(水)の5ヶ月間とされ、この期間に集中的に取り組むことが示されている。ただし、今回は、実施期間外でも気温や環境に応じて柔軟に実践することが推奨されており、形式的な期間設定よりも実態に即した対応が重視されている点が特徴となっている。取組の中心は、「適切な室温管理」と「それに見合った軽装」である。従来のように一律の温度設定に依存するのではなく、各職場や個人の状況に応じてエアコンの温度を柔軟に調整し、無理のない範囲で省エネを図ることが求められている。また、服装についても「新しい豊かな暮らし」に向けた取組の一つとして、全世代が働きやすい服装を選べる「オフィス服装改革」(TPOに応じた服装の自由化)が推奨されており、クールビズ×サステナブルファッション、熱中症予防といった各種のキャンペーンを展開するなど、衣食住・職・移動・買物といった生活のあらゆる局面で国民・消費者の行動変容、ライフスタイル転換を促し、脱炭素につながる豊かな暮らし創りを官民連携で進めるとしている。また、近年の猛暑傾向を踏まえ、熱中症対策も重要な柱とされており、「熱中症警戒アラート」や「熱中症特別警戒アラート」の活用を呼び掛け、気温や暑さ指数に応じた適切な行動として、健康確保を最優先とした現実的な対応が求められている。令和8年度のクールビズは、省エネ、CO2削減という従来の目的に加えて、快適で柔軟な働き方の実現や健康管理の強化を重視した総合的な施策へと発展しており、持続可能な社会に向けた行動を日常生活の中で定着させていくことが重視された取組となっている。(参考)令和8年度クールビズについて~デコ活で働き方を快適に~https://www.env.go.jp/press/press_04384.html
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2026/05/07
取引相場のない株式の評価に関する有識者会議について
国税庁では、取引相場のない株式の相続税評価について、相続税法の時価主義の下、適正な評価制度の在り方を検討するため、4月20日に有識者会議(第1回)を開催した。同庁は、令和6年11月に会計検査院検査報告において、取引相場のない株式の相続税評価については、各評価方式の間で評価額にかい離が生じており、類似業種比準価額を適用する割合が高い規模の大きな会社ほど、株式の評価額が相対的に低く算定されること、また、配当還元方式の還元率が、近年の金利の水準と比べて相対的に高い率となっているおそれがあること等から、評価制度の在り方について、「異なる規模の会社間での公平性や社会経済の変化を考慮し、より適切なものとなるよう検討を行っていくことが肝要」との指摘を受けており、今回の会議はこれらを踏まえて開催されたもので、会議資料の内容は以下のとおりである。1取引相場のない株式の実態把握評価会社の規模別の純資産価額に対する申告評価額の割合の中央値は、評価会社の規模が大きくなるほど低くなっており、異なる規模の評価会社間で相対的に不均衡が生じているおそれがあり、こうした評価方式間の評価額のかい離が誘因となり、純資産価額方式の適用を回避しようとするスキームが存在する。2評価額圧縮スキームとその対応スキームに対しては、これまで評価通達6項(この通達の定めにより難い場合の評価)に基づく課税処分を行うことなどにより個別に対応せざるを得ない状況である。近年、評価通達6項による評価に係る訴訟等が増加傾向にあり、こうした個別の対応について、納税者の予見可能性といった観点からの批判等があり、評価方法の明確化等が要請されている情勢にある。3取引相場のない株式を取り巻く諸問題継続企業である中小企業にとって、成長に必要な安定的な経営基盤を次世代へ承継することが必要不可欠であることを踏まえて評価すべきであり、企業価値を高めるほど株価が高くなり、結果として税負担が不相当に増大する可能性があるなど、円滑な事業承継を阻害しているなどの意見がある。4評価の見直しの方向性見直しに当たっての基本的な4つの観点として、「『評価額の崖』の解消」、「実務・学術上の進展を踏まえた『今日的観点』からの見直し」、「評価額の『恣意性・操作性』の排除」、「第三者への事業承継等の動向も踏まえた評価」を挙げている。(参考)「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議について」https://www.nta.go.jp/about/council/nai-hyoka/20260420/pdf/01shiryo_kabukaigi.pdf
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2026/05/01
「インターネットトラブル事例集」の更新
総務省はウェブサイトで公表している、青少年のインターネット利用に係るトラブル事例とその予防法等をまとめた「インターネットトラブル事例集」について、4月15日、近時の新たなトラブル事例を反映した2026年版に更新した。総務省では、2009年からウェブサイトで、青少年のインターネット利用に係るトラブル事例を踏まえた予防法等の解説や、インターネットトラブルに関するトピックをまとめた特設サイトとして「インターネットトラブル事例集」(※1)を公表しており、毎年近時のトラブル事例を反映するなどの更新を行っている。今回の更新では、青少年が生成AIによって自身の顔写真を性的な画像に加工される被害に遭うケースが散見され、報道等でも大きく取り上げられていることを受け、そのような被害に遭うことや、逆に加害者になってしまうことがないよう、ディープフェイクに関する注意喚起を目的とした新規特集が作成されており、また、インターネットトラブル事例集を活用したワークショップに参加した中高生から、「実際にネットのトラブルに遭ったときの対処法がもっと詳しく知りたい」という声があったことを受け、インターネット上でトラブルに遭ったときの初動対応のポイントや相談窓口の利用について解説する特集ページも新たに掲載されている。また、既存の特集ページである「著作権について知っておこう」、「オンラインカジノは犯罪です!」については、近年の状況を踏まえ必要な情報を追加するなどの更新が行われている。「インターネットトラブル事例集」のウェブサイトでは、SNS、ゲーム、ショッピング、出会い、個人情報、セキュリティ、著作権、からだ・こころの健康、金銭トラブル、コミュニケーショントラブル、違法行為、犯罪被害、特集の各項目が掲載されており、各項目をクリックすると詳細な事例と解説が表示されるようになっている。例えば「著作権」の項目をクリックすると、7.知らずに違法!?作品画像やイラストのSNS投稿、8.「無料で読み放題!」の誘惑の事例が掲載されており、事例の詳細をクリックすると漫画で学習のポイントや解説が表示され、なぜ、作品画像やイラストをSNSへ投稿してはならないかがわかりやすく解説されている。また、「上手にネットと付き合おう!~安心・安全なインターネット利用ガイド~」(※2)では、動画コンテンツや「ICTリテラシーレベル自己測定ツール」、「ICTリテラシー向上のためのゲーム型教育プログラム」等インターネット利用に際して有用なコンテンツも提供されているため、一度確認しておくとよい。「ICTリテラシーレベル自己測定ツール」(※3)では、15問の問題に回答することで、身に付けるべき5つの能力(取得管理、安全確保、他者・社会とのコラボ、作成編集、活用)について確認を行うことができる。※1https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/trouble/※2https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/※3https://ict-leveltest.soumu.go.jp/(参考)「インターネットトラブル事例集」の更新https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu20_02000001_00028.html
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2026/04/30
知的財産政策に関する重点要望
日本商工会議所・東京商工会議所(小林健会頭)は、4月16日、知的財産政策について中小企業のニーズや実態を踏まえ、標記意見を取りまとめ、公表した。わが国経済は「成長型経済」への移行という重要な局面を迎えているが、そのためには、国内経済を支える中小企業の「稼ぐ力」を高め、地域経済の好循環を促進することが不可欠となっている。技術・ノウハウなどの知財は、中小企業の「稼ぐ力」の源泉であり、地域・中小企業の「稼ぐ力」の強化に向け、知財の創造・活用・保護による付加価値向上が重要となっている。また、近年、特定国への過度な依存や供給網の途絶といった地政学リスクが増大しており、わが国においても、「強い経済」の実現に向け、産業基盤・経済安全保障の強化を図る観点から、AI・半導体、安全保障技術など戦略分野への投資や研究開発の強化が進められている。これらの投資の成果を持続的な競争力として定着させるためには、サプライチェーンを支える中小企業の技術やノウハウを知財として適切に保護・活用し、経営戦略の中に位置づけるとともに、供給網全体の中で不可欠な役割を確保していくことが重要である。今後、戦略分野への投資を進めるにあたり、知財を産業競争力の基盤として位置付け、研究開発支援、標準化、調達政策、人材育成等と一体的に推進する政策体系の構築が求められているところである。このような考えのもと、このたび公表された要望書では、優先度別に要望項目を整理し、それぞれの要望に沿った施策・支援の展開により、中小企業の知財活用を推進するよう提言が行われている。要望書は【最重点要望項目】、【重点要望項目】、【重要要望項目】から構成されており、それぞれ下記の要望が行われている。【最重点要望項目】1.知的財産の創造・活用促進に向けた財政措置の拡充2.「知財経営支援ネットワーク」を活用した知的財産の重要性に関する普及啓発3.知財侵害抑止の強化に向けた指針・制度策定の検討【重点要望項目】1.中小企業・小規模事業者向け各種補助金における知財活用の優遇促進2.イノベーション拠点税制の活用促進・制度の拡充3.知財取引適正化に向けた中小企業の法務対応支援強化4.中小企業における生成AIの活用支援強化・法制度整備5.日本のコンテンツの海外普及推進および保護強化6.地域団体商標や地理的表示(GI)の取得推進と活用支援【重要要望項目】1.官民共創による中小企業の「稼ぐ力」の強化2.知財取引適正化の徹底3.国際競争力向上に向けたイノベーション創出支援4.コンテンツ関連産業の拡大に向けた取引・労働環境の整備5.地域経済の持続的成長に向けた地方自治体の支援体制強化(参考)「知的財産政策に関する重点要望」についてhttps://www.jcci.or.jp/news/recommendations/2026/0416140001.html
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2026/04/28
経団連「税・財政・社会保障一体改革に関する基本的な考え方」を公表
経団連(一般社団法人日本経済団体連合会)は、4月14日、「税・財政・社会保障一体改革に関する基本的考え方」(投資牽引型経済の実現による成長と分配の好循環)を公表した。これは、日本の急速な少子高齢化・人口減少と社会保障費の増大を踏まえ、持続可能な社会保障制度と健全な財政を同時に実現するために必要な改革についての基本的な考え方を提言したものである。我が国では、高齢化率(65歳以上の人口比率)が2020年で全体の約28.6%に達し、世界で最も高い水準にある一方、現役世代(15~64歳)は、2000年の約8,600万人から2020年は約7,500万人へと減少しており、支える側の縮小が顕著になっている。この人口構造の変化により、年金・医療・介護など社会保障給付費は増加し、対GDP比で約20%と高齢者関連支出の比重が大きい状況となっている。この中で目指すべき国家像について「国民生活と社会の姿」をテーマに、国民一人ひとりが誇りをもって主体的、自立的に個性や能力を発揮し、ウェルビーイング(身体的、精神的に一時的ではなく持続的に満たされた状態)がかなえられ、将来世代が希望を持てる国民生活と公正・公平、安全・安心で各々の多様性が尊重される包括的で持続可能な社会を目標に掲げている。その目標達成のための「経済財政運営の目指すべき姿」については、官民連携で成長と分配の好循環を継続させ、分厚い中間層を形成するとともに、財政の健全性を維持することであり、「全世代型社会保障の目指すべき姿」としては、人口減少下であっても、公正・公平で持続可能な中福祉・中負担程度の社会保障制度の構築、分厚い中間層を形成し、多くの人々の希望をかなえ、少子化に歯止めをかけることなどが重要であると提言している。また、税・財政・社会保障一体改革の全体像として企業、政府、国民がそれぞれの役割を果たし、相互に好影響を与えあうことで、投資牽引型経済を実現し、成長と分配の好循環を加速・拡大させることができるとも提言している。特に起点となるのは、企業であり、成長志向へマインドセットを転換し、国内投資の拡大や構造的な賃金引上げに積極的に取り組むことが求められる。政府においては、税・財政・社会保障一体改革の推進が必要であり、「社会保障国民会議」における議論を通じて、公正・公平で持続可能な税・社会保障を構築することが重要である。国民には、財政や社会保障制度に関する正しい理解や現状認識により、一人ひとりの主体的な判断や行動で自らの健康の管理、維持・改善に努めることが求められるとそれぞれの役割内容を説明している。また、高市政権下で設置された「社会保障国民会議」には、改革議論に向けた基礎的数値の公表や給付付き税額控除と消費税減税の検討、医療・介護の効果的な提供体制、医療・介護DXなどのテクノロジーの活用、予防医療と健康経営の推進、高齢者医療・介護の自己負担の見直しなど多岐にわたる課題について建設的な議論を重ねて、着実に前に進むべきであると提言している。経団連は、税・財政・社会保障の政策的枠組みが大転換を迎える重要な時期と捉え、「成長と分配の好循環」の加速・拡大のため、今後も取り組みを進めていくとしている。(参考)税・財政・社会保障一体改革に関する基本的考え方https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/018.html
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