アウトライン審査事例

国税不服審判所が示した審査請求事件の裁決例は、正確な税務処理を行っていくうえで見落とせません。アウトライン審査事例では実務家の皆様にとって実用性の高い裁決事例を簡潔に紹介。併せて、参照条文も記載しておりますので、実務上の判断の一助としてお役立てください。

《裁決のポイント》 請求人がA市長から開発許可を得ていた開発権(本件開発権)をB社に譲渡した代金の収益計上時期について、原処分庁は、B社が、A市長から開発許可に基づく地位の承継承認通知書の交付を受けた日であるという主張をしたが、その翌期の請求人とB社との清算合意書の締結時まで、B社には開発権の全てが引き渡されておらず、清算合意書が締結された日に請求人において譲渡代金の収入すべき権利が確定したと認められるから、譲渡代金...
《裁決のポイント》 原処分庁が取引先代表者の申述をもとに主張する、請求人は売上金額を脱漏する目的で、取引先に依頼して決済方法を変更した事実は認められず、取引先の担当者の申述によれば、決済方法の変更は取引先の事情によるもので、その申述は信用でき、請求人に事実の隠ぺいは認められないとして、重加算税の賦課決定処分を取り消した事例。 (平成27年6月1日から平成28年5月31日までの法人税の重加算税の賦課決定処分、他...
《裁決のポイント》 代表者個人名義のクレジットカードにより支払われた飲食代金について、各飲食等代金の全てについて代表者の個人的な飲食等に係る金額であることを推認させる証拠はなく、各飲食等代金の全てについて、代表者が個人的な飲食等に係る金額であることを認識しながら、請求人の各事業年度の費用勘定に計上したとする仮装の事実を認めるに足りる証拠もないことからすれば、隠ぺい又は仮装の事実は認められないとして、重加算税の賦課決定...
《裁決のポイント》 本件は、原処分庁が、清掃業等を目的とする会社である審査請求人(以下「請求人」)が、ごみ収集等の清掃業務に従事させる作業員をP社に派遣した対価に係る売上げを、業務実態のないA社の売上げであるとして、自社の売上げに計上しなかったことなどは、法人税の計算の基礎となるべき事実、消費税等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺい、仮装したなどとして、法人税、消費税等及び源泉所得税に係る重加算税の各賦課決定処分をした...
《裁決のポイント》 更正の請求に対する通知処分の取消しを求める審査請求において、更正の請求期限である5年を経過した後に、更正請求書に記載しなかった事由を違法事由として新たに主張できないとした事例である。 (平成23年分の所得税並びに平成23年課税期間の消費税及び地方消費税の各更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の各通知処分・棄却・平成31年3月28日裁決) 《主な争点》 更正の請求の対象...
《裁決のポイント》 生コン製造販売業を営む請求人が、材料仕入高の水増し計上について、過去の事業年度で材料仕入高を過少計上した仮装経理の「修正の経理」として行ったと主張したが、当該仮装経理の残高金額を、帳簿外で管理し、決算利益の金額を勘案して任意の金額で各事業年度に振り分けて材料仕入高を水増し計上することによって損金の額に算入しており、「修正の経理」の手続によらずに行ったもので、仮装に該当すると判断した事例 (...
《裁決のポイント》 利子及び配当等から源泉徴収された所得税は、利子及び配当等に対し課される法人税との二重課税を排除するために所得税額控除が認められるところ、収益事業以外の事業から生じた利子・配当等には法人税が課されないのであるから、当該利子及び配当等について源泉所得税の額を法人税の額から控除することはできないとされた事例。 (平成26年4月1日から平成28年3月31日までの各事業年度の法人税の更正の請求に対し...
《裁決のポイント》 医業を営む請求人が、ゴルフプレー代等ごとに、年月日、支払先、同行者、支払金額、必要経費に算入しない金額などをノートに記載して、支出した額の50%を必要経費に算入して所得税の申告したことについて、事業の関係者との情報交換はゴルフをしなければその目的を達することができない性質のものではなく、多額の費用を支出することが事業の遂行上必要であるとはいえない、ゴルフプレー及びコンペ代は社会通念に照らして客観的...
《裁決のポイント》 被相続人の生前に解除された借地契約により、死亡後に相続人たる請求人らが負った借地上の建物を収去して土地を明け渡す義務(本件債務)は、相続開始日に現に存し、その履行が確実であった債務と認められる。しかし、請求人らが負担した建物収去費用の根拠となった見積書については、その算定根拠が不正確ないし不明なものがあり、他の業者が作成した見積書の金額をもって、債務控除の対象となる金額とするのが相当であると判断し...
《裁決のポイント》 請求人が、N社との間で契約締結し平成24年1月に引き渡しを受けた空調機器設備等(本件リース資産)の賃借リース取引(本件リース取引)および関連会社に本件リース資産を転貸する転貸リース取引をいずれも賃貸借取引として処理していたことに対し、原処分庁は、賃借リース取引は売買取引、転貸リース取引は賃貸借取引であるとして更正処分等を行ったところ、審判所は、いずれも売買取引として処理すべきとした上で、延払基準の...