実務情報

主たる争点 本件は,控訴人の平成12年8月期の法人税について,控訴人の修正申告に対して被控訴人がした過少申告加算税の賦課決定処分及び控訴人の更正の請求に対して被控訴人がした更正をすべき理由がない旨の通知処分の各取消しを求めた事案である。主たる争点は,控訴人の修正申告が国税通則法65条5項にいう「調査があったことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないとき」に当たるか,などにあった。 第1審(静...
18年度改正では、欠損法人を利用した租税回避行為に対して新たな規制が加えられることになる。欠損法人の繰越欠損金をめぐっては、かつての逆さ合併から連結納税納税にかかる連結欠損金からの除外等まで様々な規制が加えられてきたが、今回の改正では、欠損法人が特定の株主等に発行済株式等の50%超を保有されることになった場合が規制対象とされる。 具体的には、平成18年4月1日以後に特定の株主に50%超を保有されることとなった欠損法人...
6 業務提携の方法としての新株予約権の利用 会社法のもとでの新株予約権の利用類型について、前回(月刊商事法研究 No.29)に引き続き法的な観点から概観をすると、第5の類型として、資本・業務提携の方法としての新株予約権の利用事例を挙げることができます。これは、さらに新株予約権の発行会社がその引受会社の子会社となるケースも含み、その好例が西友によるウォルマートへの新株予約権の発行です。子会社化にまで進展...
−M&Aの選択肢を排除するなかれ− 国内の景気回復が続く中、日本企業によるM&A件数が増加傾向にある。 M&A仲介会社レコフの調査によると、2005年のM&A件数は発表ベースで前年より23%増え、これまでで最も多い2,725件に達した。 日本企業による海外企業の買収件数は399件(対前年比26%増)と、1990年以来の高水準となった。投資会社によるM&Aも過去最高となり、最近は事業拡大を狙う企業が投資会社と共同...
(1)三服の権威 「三服(威服・利服・心服)」という言葉がある。これを会社における上司と部下の関係で考えてみよう。 「威服」とは、上司としての権限や立場を誇示して威圧的に部下を動かすことである。理不尽なことでも「上司命令だから従え」と言わんばかりのリーダーシップスタイルであり、これではいかにもわだかまりを残しそうだ。 「利服」とは、お金で部下を動かすことである。「飲みに行こう」と誘って日常のコミュニケーションギ...
企業の社会的責任 お客さま(あるいは株主・地域・会社・社員)に「嘘をつかない・ごまかさない・誠実であれ」というのは、企業経営の原点である。しかし、耐震強度偽装事件が大問題となり、産地表示偽装事件の教訓が全く活かされていないのが残念である。「のど元過ぎれば」「これぐらいは」「ほかの会社のことだ」といった意識になってはいないだろうか。 企業の社会的責任の大切さを実感させられた事例を紹介しよう。 工作機械の部品メーカ...
V 資本の部の計数変動 1.総説 会社法は、貸借対照表における資本金・準備金・剰余金等の計数につき、原則として、いつでもその額を株主総会決議で変更できるという柔軟性を会社に与えています。たとえば、会社は、剰余金の額を減少させて準備金の額を増加させることが可能となりますが(会社451条)、この「利益の準備金組入れ」については現行商法に規定はなく、また、現行法上、資本金を減少させた場合、資本減少差益は、「...
主たる争点 本件は,自ら登記申請書に記載した登録免許税額に相当する登録免許税を納付して新築建物の所有権保存登記を受けた被上告人が,この登記は,阪神・淡路大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律(平成11年法律160号による改正前のもの)37条1項により登録免許税を課されないものであったと主張して,上告人(神戸地方法務局西宮支局登記官)に対し,登録免許税法(平成14年法律152号による改正前のもの。以下「法」とい...
《裁決のポイント》 固定資産課税台帳価格のない土地について登記官が認定する価額は、類似する土地の路線価に画地計算法を適用して求めた価格によるべきであるとした事例(登録免許税に係る還付通知の請求に対してされた還付通知をすべき理由がない旨の通知処分・全部取消・平16.5.20裁決) 《裁決の要旨》 租税特別措置法施行令第44条の2第1項は、固定資産税評価額の付されていない土地の価額は、その土地に類似する土地の固定資...
本年3月31日で自己資本比率50%以下の中小同族法人に対する留保金課税の停止措置が期限切れとなるが、18年度改正では、これに代わる新たな措置として、留保金課税の対象となる同族会社の判定が緩和されるとともに、留保控除額の実質的な引上げが行われる。 まず、留保金課税の対象となる同族会社の判定は、現行では3同族株主グループの持株比率が50%を超えるかどうかで行われているが、改正では、1同族株主グループの持株比率が50%を超...