経営研究リポート

MJS税経システム研究所・経営システム研究会の顧問・客員研究員による中小・中堅企業の生産性向上、事業活性化など、経営に関する多彩な各種研究リポートを掲載しています。

1.まだ残る「古さ」 外国企業が日本に設立した子会社を通じて日本企業を買収することを可能にする「三角合併」(消滅会社の株主に対し、対価として存続会社の親会社の株式を交付する合併)の解禁にともなって、M&Aがにわかに注目されている。上場企業は外資による買収を恐れて、対応策に追われている。また、非上場の中小企業にとっても、大企業などによるM&Aは、昔と違って他人事ではなくなっている。 ただ企業規模の拡大を追い求めるような、...
1.「必要悪」の内部告発 不二家の一件がようやく収束に向かったと思ったら、電力会社の発電所「事故隠し」が発覚するなど、企業の不祥事が依然として後を絶たない。情けないことである。ところで、こうした企業不祥事は、社員などの内部告発によって明らかになっているケースが多い。この内部告発増加の背景には、04年に「公益通報者保護法」が制定され、告発者が組織のなかで不利益な扱いなどを受けることがないよう、守られるようになったこともあるだろう...
1.増え続ける「貧困」 「ワーキングプア」という言葉を頻繁に耳にするようになった。 いわゆる、格差社会の象徴ともいわれるこのワーキングプア、「正社員並みに働いても、所得が生活保護水準(大都市部で年間約160万円)に満たない人たち」と定義され、02年の時点で656万世帯(全世帯の18.7%)が該当するそうだ(総務省の就業構造基本調査に基づく試算)。 年とともにその数は増えており、05年段階では700万〜800万世...
1.生かされなかった教訓 またしても老舗企業の不祥事が明らかになった。菓子メーカーの不二家が、製品に消費期限切れの牛乳を使用していたことが、内部告発をキッカケに露見。その後も、ずさんな食品衛生管理体制がイモヅル式に発覚したのだ。 これまでの食品業界の不祥事といえば、集団食中毒を発生させた“雪印事件”が記憶に新しい。事件発覚後の対応のまずさも世論の不安と怒りを呼び、雪印食品は廃業にまで追い込まれた。いくら名だたるブランド...
1.不合理な現状 日本版「ホワイトカラーエグゼンプション」(自由度の高い労働時間制)を導入する労働基準法の改正が取沙汰されている。 新制度は「一定の要件を満たすホワイトカラー労働者について、労働時間に関する一律的な規定の適用を除外する」(厚生労働省素案)というもので、要件としては ①労働時間では成果を適切に評価できない業務 ②重要な権限および責任を相当程度ともなう地位 ③仕事のやり方などを使用者...
1.増える「老舗企業」の倒産 帝国データバンクが「老舗企業」の倒産動向を調査している。同社は創業30年以上を老舗と定義しているのだが、その倒産率は年を追うごとに増加傾向にある。 ところが、同じ老舗でも、業歴30〜60年の企業の倒産率はたしかに増加しているのだが、60年を超えると倒産率にほとんど変化がみられなくなるのだ。業歴100年を超える“100年企業”ともなると、ほとんど盤石だ。 そのあたりは月刊誌「コロンブ...
1.規制緩和が進展 政府の構造改革特区推進本部が、税理士のほか行政書士、社労士といったいわゆる“士業者”派遣解禁を決定した。このうち、税理士の派遣に関しては、一般事業者が派遣元となり、税理士ないし税理士法人を派遣先とするカタチが認められた。ただし、直接企業などに派遣することはできない。派遣を希望する税理士が派遣事業者に登録し、派遣先が決まると、そこで「補助税理士」として登録される仕組みになっている。 新たな「制度」がど...
1.登録はわずか1% 5月に施行された新会社法で設けられた会計参与の登録者が、8月末の時点でおよそ440人に達したそうだ(税理士370人・公認会計士70人)。ただし、「達した」といっても3万5000件ある税理士事務所の、わずか1%に過ぎず、大半は名乗りを上げることに二の足を踏んでいるのが現実だ。問題が起こったときの責任が、あまりにも重いからだ。 会計参与は、中小企業の会計を上場企業並みに透明化することを目的につくられた...
1.合理的な営業 いうまでもないことだが、ダマっていてもモノが売れる時代ではない。中小企業にとってはとくに、自社の商品を積極的に売り込む営業活動の意味は大きい。ところが、多くの経営者がこの営業力に不安を覚えているのが実情だ。 「どうしたら優秀な営業マンを採用できるか」「人材教育はどのようにしたらいいのか」という悩みを、私もよく耳にする。 長年、会社経営に携わってきた経験からひとつだけ指摘させていただくとすれば、...
1.若者が“窓際族”に 「社内ニート」という言葉をご存知だろうか。「ニート」とは、働くことをせず、教育も職業訓練も受けていない若者のことだが、これはその“社内版”。つまり、会社に入ったものの労働意欲をなくし、漫然と机に座っているだけの若い社員を、こう呼ぶのだそうだ。 入社して何をするのかという目的意識がないままに就職し、そのことで燃え尽きてしまった者。念願かなって社会人になったものの、理想と現実のギャップに働く意欲を失...