経営研究リポート

MJS税経システム研究所・経営システム研究会の顧問・客員研究員による中小・中堅企業の生産性向上、事業活性化など、経営に関する多彩な各種研究リポートを掲載しています。

1.不合理な現状 日本版「ホワイトカラーエグゼンプション」(自由度の高い労働時間制)を導入する労働基準法の改正が取沙汰されている。 新制度は「一定の要件を満たすホワイトカラー労働者について、労働時間に関する一律的な規定の適用を除外する」(厚生労働省素案)というもので、要件としては ①労働時間では成果を適切に評価できない業務 ②重要な権限および責任を相当程度ともなう地位 ③仕事のやり方などを使用者...
1.増える「老舗企業」の倒産 帝国データバンクが「老舗企業」の倒産動向を調査している。同社は創業30年以上を老舗と定義しているのだが、その倒産率は年を追うごとに増加傾向にある。 ところが、同じ老舗でも、業歴30〜60年の企業の倒産率はたしかに増加しているのだが、60年を超えると倒産率にほとんど変化がみられなくなるのだ。業歴100年を超える“100年企業”ともなると、ほとんど盤石だ。 そのあたりは月刊誌「コロンブ...
1.規制緩和が進展 政府の構造改革特区推進本部が、税理士のほか行政書士、社労士といったいわゆる“士業者”派遣解禁を決定した。このうち、税理士の派遣に関しては、一般事業者が派遣元となり、税理士ないし税理士法人を派遣先とするカタチが認められた。ただし、直接企業などに派遣することはできない。派遣を希望する税理士が派遣事業者に登録し、派遣先が決まると、そこで「補助税理士」として登録される仕組みになっている。 新たな「制度」がど...
1.登録はわずか1% 5月に施行された新会社法で設けられた会計参与の登録者が、8月末の時点でおよそ440人に達したそうだ(税理士370人・公認会計士70人)。ただし、「達した」といっても3万5000件ある税理士事務所の、わずか1%に過ぎず、大半は名乗りを上げることに二の足を踏んでいるのが現実だ。問題が起こったときの責任が、あまりにも重いからだ。 会計参与は、中小企業の会計を上場企業並みに透明化することを目的につくられた...
1.合理的な営業 いうまでもないことだが、ダマっていてもモノが売れる時代ではない。中小企業にとってはとくに、自社の商品を積極的に売り込む営業活動の意味は大きい。ところが、多くの経営者がこの営業力に不安を覚えているのが実情だ。 「どうしたら優秀な営業マンを採用できるか」「人材教育はどのようにしたらいいのか」という悩みを、私もよく耳にする。 長年、会社経営に携わってきた経験からひとつだけ指摘させていただくとすれば、...
1.若者が“窓際族”に 「社内ニート」という言葉をご存知だろうか。「ニート」とは、働くことをせず、教育も職業訓練も受けていない若者のことだが、これはその“社内版”。つまり、会社に入ったものの労働意欲をなくし、漫然と机に座っているだけの若い社員を、こう呼ぶのだそうだ。 入社して何をするのかという目的意識がないままに就職し、そのことで燃え尽きてしまった者。念願かなって社会人になったものの、理想と現実のギャップに働く意欲を失...
1.脇が甘かった 前号でも触れたが、日銀の福井俊彦総裁の村上ファンドへの資金拠出問題が波紋を広げている。同ファンドへの1,000万円の投資を総裁就任後も継続していたことに加え、今年2月に解約したことについては「全般的な株価の下落が予想される“量的緩和政策”の終結(3月)を知りえた」として、インサイダー取引疑惑まで浮上した。国会などで責任を追及された福井総裁は、「一層身を引き締め、職責をまっとうしたい」と...
1.法に触れなければいいのか 「村上ファンド」の代表だった村上世彰氏が証券取引法違反(インサイダー取引)で逮捕された事件は、その後、福井俊彦日銀総裁が同ファンドに1,000万円の投資を行っていたことが発覚するなど、大きな波紋を広げた。法令違反は論外として、村上氏は「証券会社や投資顧問業などは、一般投資家と違い、条件によって大量保有報告書の提出期限を先延ばしできる」という証券取引法の特例を巧みに利用して、ニッポン放送株を売り抜け...
1.急拡大する市場 証券化市場が急速な拡大をみせている。報道によれば、05年度の発行額は、前年度比57%増のおよそ9兆円に上った。 証券化とは、企業などが特定の保有資産の収益を裏付けに証券を発行し、機関投資家に販売する仕組みだ。裏付けとなる証券化商品としては、オフィスビルや商業施設といった商業用不動産(賃料など)のほか、最近では小口の住宅ローンを集めて証券化した住宅ローン担保証券が増えているのが特徴だそうだ。 ...
1.広がる選択肢 前号でも述べたが、「新会社法」によって株式会社のあり方が飛躍的に多様化する。「株式譲渡制限会社」であれば、取締役は1名で足りる(従来は最低3名)。最低資本金の制限もなくなった。株式会社は、機関設定により39種に「分類」されることになるが、これも柔軟に変更することができる。 さらに、さまざまな「種類株」を発行することができる。これも従来にはなかったことだ。たとえば、増資はしたいが、新たな株主を募ることで...