商事法研究リポート


MJS税経システム研究所・商事法研究会の顧問・客員研究員による商事法関係の論説、重要判例研究や法律相談に関する各種リポートを掲載しています。

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1.はじめに A会社の従業員Bがセールスをする際に、客Cに脅迫行為を行いました。Bの脅迫によりCが精神的なダメージを受けた場合、被害者であるCはBに対して損害賠償を請求することができます(民法709条)。 これに加えて、Cは、B(被用者)を使用して利得を得ているA会社(使用者)に対して損害賠償を求めることもできます(民法715条)。このA会社の責任を使用者責任といいます。これが認められるのは、Bを使用するA会...
1.はじめに 会社法は、取締役会の招集に際し、取締役会の日の1週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各取締役及び各監査役(注2)に対してその通知を発しなければならないと定めています(会368条1項)が、その方法や内容については特に規定を設けていません。他方、取締役会の決議については、株主総会決議と異なり、瑕疵ある決議について特別の訴訟制度に関する規定がないことから、取締役会決議に瑕疵...
1 地球温暖化の問題 地球は太陽光の影響を受け温められますが、宇宙への放射熱によって冷やされます。地球を取り巻く大気はその絶妙な調節を行っており、もし、大気ないしオゾン層が殆どなければ人間にとって有害な紫外線や必要以上の可視光線や赤外線が地表に到達することになります。また、温暖化ガス(含む温室効果ガス)(注1)がなければ地表の殆どの場所の温度は放射熱によって毎日マイナスまで冷やされる時間が生じます。これを絶妙...
Ⅰ はじめに 今回の騒動の話題となったアメリカにおけるゲームソフトの小売り大手GameStop社の2021年初めの株価は20ドル弱でした。しかし、その株価は1月27日には340ドルを超え、その後乱高下しました。また、同時期、同様の株価の急騰と乱高下が演劇事業を展開しているAMC Entertainment Holdings社その他いくつかの銘柄の株式についても起こりました。 今回のよう...
1.はじめに (1)近時、コーポレート・ガバナンスコードによる政策保有株式の解消の動きに伴う株主構成の変化や機関投資家などの議決権行使の活発化などにより、上場会社の株主総会において役員選任議案などを中心として会社提案議案に対する賛成率低下の兆候が見られるといわれています。そこで、総会当日に会社提案議案が否決されることを懸念して、それを回避するなどの意図から議案を撤回したり、取り下げたりするケースがあります。 ...
1 はじめに 2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中に蔓延し、3月にはWHOがパンデミックに至っているとの認識を示しました。日本でも4月7日に緊急事態宣言が発せられ、いったんは収束するかに見えましたが、その後、8月に再び感染者が増加し、11月以降は感染が急拡大し、収束する兆しは見られません。ようやく他の国でいくつかのワクチンの認可が下りていますが、直ちに感染が治まるとも思えません。新...
1 はじめに 株式会社では、持続的な企業価値の向上を目指し、株主の利益とその他のステークホルダーの利益をどのように調和させるかが課題となっています。その場合、株主以外のステークホルダーの種類は、会社の事業の内容や規模、事業地域等によって若干異なりますが、ほぼすべての会社にとって共通のステークホルダーが労働者であるといえます。そのため、労働者全体の利益を株式会社の経営においてどのような方法によってどの程度考慮ま...
1.はじめに 税理士は、税に関する専門家として、依頼者のために税務申告等の業務を行います。もっとも税制がめまぐるしく変わるため、後になって依頼者との間でトラブルになることもあります。特に、税理士が依頼者に対して負う説明義務に違反したという争いはよくおこるトラブルの一つです。 本稿では、税理士の説明義務とは法的にどのような義務であるのかについて述べ、次に実際に説明義務違反が問われた事例を説明してゆきます。そして...
1 はじめに 新型コロナ禍によりたくさんの商店・企業が業績不振に喘いでいます。緊急事態宣言下や時短営業下の影響に止まらず、現在もイベントの中止や縮小、積極的な外出の嫌厭、それに伴う支出の減少ないしは収入の減少という悪循環が続いています。そうした中、小さな企業が比較的安価で売り出されていることに目をつけた個人によるM&Aが盛んになっています。また、経営者の高齢化の影響に加え新型コロナ不況により中小企業の事業承継...
Ⅰ はじめに 2020年3月に公布された所得税法等の一部を改正する法律(令和2年法律第8号、以下、「改正法」とします」)により、連結納税制度の見直しが行われ、2022年4月1日から、それ以降に開始する事業年度について同制度を廃止し、グループ通算制度へ移行することとされました。 グループ通算制度は、課税単位および申告の単位について、原則として、企業グループ内の親会社ではなく、グループ内の各法人とする点で...
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