商事法研究リポート


MJS税経システム研究所・商事法研究会の顧問・客員研究員による商事法関係の論説、重要判例研究や法律相談に関する各種リポートを掲載しています。

1 はじめに 会社法上、監査役は、取締役(会計参与設置会社にあっては会計参与も含む)の職務の執行を監査し、監査報告を作成することが求められています(会社法381条1項、436条)。また、監査役会設置会社については、各監査役が作成した監査報告に基づき、「監査役会としての監査報告」の作成が求められています(会社法390条2項1号、会規130条、計算規151条)。その上で、作成された監査報告は、株主に対して提供され、また、会...
【参考資料−監査役会向け監査報告書のひな型】 ※日本監査役協会により公表されている「監査役(会)監査報告のひな型」より抜粋 1.機関設計が「取締役会+監査役会+会計監査人」の会社の場合(注1) 平成○年○月○日○○○○株式会社代表取締役社長○○○○殿(注2)監 査 役 会(注3)監査報告書の提出について 当監査役会は、会社法第390条第2項第1号の規定に基づき監査報告...
1 はじめに 2 会社法上の罰則規制の変遷 3 会社法上の罰則規制の概要 4 会社法上の罰則の体系(以上36号) 5 刑罰を科すべき行為 (1)取締役等の特別背任罪(以上37号) (2)会社財産を危うくする罪(以上38号) (3)虚偽文書行使等の罪(以上39号) (4)預合い (一)総説 ①預合いに対する禁...
当社は、資本金1億円、年商1億5千万円の板金塗装を専門とする株式会社(東京都)です。発行済株式(一株5万円)の全部を親族だけで所有していますので、定款には株式の譲渡制限の定めは設けていません。父(86歳)が社長、私(60歳)が専務(営業担当)、私の妻が監査役、母が取締役(経理担当)です。持株比率は、父80%、私10%、母10%です。株券を発行しています。昨年新しい設備に取り替えるため、父所有の株式50%を担保に差し入れ、銀行から800...
1 組織再編行為・事業譲渡等に関する会社法の規定のしかた 2 事業譲渡等(以上、38号) 3 会社分割 (1)会社分割の定義と種類 会社分割は平成12年の商法改正において創設された制度であり、吸収分割と新設分割の2種類があります。会社法は、会社分割自体については定義規定を置いていませんが、吸収分割について、「株式会社又は合同会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は...
1 はじめに 2 会社法上の罰則規制の変遷 3 会社法上の罰則規制の概要 4 会社法上の罰則の体系(以上36号) 5 刑罰を科すべき行為 (1)取締役等の特別背任罪(以上37号) (2)会社財産を危うくする罪(以上38号) (3)虚偽文書行使等の罪 (一)総説 株式会社の発起人・取締役・監査役・高級使用人等が、株式...
≪質問1≫ 新会社法では、監査役設置会社の場合、役員賞与は報酬に含まれ、株主総会の決議を経て経費処分として処理されることになりましたが、会計参与を設置したとき、会計参与についても同様の処理で賞与を支給することができますか。 ≪質問2≫ 役員の退職慰労金は通常の報酬の場合と異なり、議案には具体的金額を記載せずに、株主総会の決議で取締役会一任あるいは監査役一任をとりつけるのが一般的ですが、この決議を有効とするには、...
1 組織再編行為・事業譲渡等に関する会社法の規定のしかた 組織変更や合併・会社分割などの組織再編行為は複数の類型の会社に関係しますが、平成17年改正前の商法では、基本的には、合名会社・合資会社・株式会社・有限会社のそれぞれの種類ごとに規定が置かれていました。会社法では、このような規定の仕方を改めて、2条に各組織再編行為の定義規定(26号~32号)を置くとともに、「第5編 組織変更、合併、会社分割、株式...
1 はじめに 2 会社法上の罰則規制の変遷 3 会社法上の罰則規制の概要 4 会社法上の罰則の体系(以上36号) 5 刑罰を科すべき行為 (1)取締役等の特別背任罪(以上37号) (2)会社財産を危うくする罪 (一)総説 発起人、取締役、会計参与、監査役、執行役、支配人、その他の株式会社の役員または高級使用人、検査役等が、...
5 刑罰を科すべき行為 それではまず、刑罰を科すべき行為を順次説明してゆくことにしましょう。 (1)取締役等の特別背任罪 (一)総説 発起人、取締役、会計参与、監査役、執行役、支配人、その他の株式会社の役員または高級使用人、検査役等が、自己もしくは第三者の利益を図りまたは株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該株式会社に財産上の損害を加えたときは、10年以下の懲役もし...