商事法研究リポート


MJS税経システム研究所・商事法研究会の顧問・客員研究員による商事法関係の論説、重要判例研究や法律相談に関する各種リポートを掲載しています。

※囲み線内は中間試案のほぼ原文のままです(ただし、web上の閲覧環境の都合上原文の○囲み文字を(1)に置き換えています。 一 はじめに 法制審議会「会社法制の見直しに関する要綱」(平成24年9月7日決定)(以下、「要綱」という。)は、法制審議会会社法部会「会社法制の見直しに関する要綱案」(平成24年8月1日)および同部会附帯決議が平成24年9月7日の法制審議会総会において全会一致で原案通り採択され、直...
※囲み線内は要綱のほぼ原文のままです(ただし、web上の閲覧環境の都合上原文の①等の○囲み文字を(1)等に、(1)等を[1]等に置き換えています。 一 本稿の目的・範囲 平成23年12月7日に公表された「会社法制の見直しに関する中間試案」(法務省民事局参事官室)に対するパブリック・コメントの募集や検討を経て、平成24年8月1日に「会社法制の見直しに関する要綱案」が法制審議会会社法制部会で決定されました...
※囲み線内は中間試案のほぼ原文のままです(ただし、web上の閲覧環境の都合上原文の○囲み文字を(1)等に、(1)等を[1]等に置き換えています。 一 はじめに 法制審議会会社法制部会は、平成23年12月7日に「会社法制の見直しに関する中間試案」(以下では「中間試案」)をとりまとめ、意見照会(パブリック・コメント)の手続を経て、平成24年8月1日に「会社法制の見直しに関する要綱案」を決定しました。この要...
※囲み線内は中間試案のほぼ原文のままです(ただし、web上の閲覧環境の都合上原文の○囲み文字を(1)に、(1)等を[1]等に置き換えています。 一 はじめに 筆者は、法制審議会会社法制部会が、平成23年12月7日に公表した「会社法制の見直しに関する中間試案」(以下、「中間試案」と表記)に関し、その一部につき、すでに本誌において、『「取締役会の監督機能」と「監査役の監査機能」…&helli...
『会社法制の見直しに関する要綱』は、次の「3部構成」です。 本誌では、これを「6回」に分けて解説いたします。 第1部 企業統治の在り方 第2部 親子会社に関する規律 5 会社分割等における債権者の保護(本号) 第3部 その他(本号) ※囲み線内は中間試案のほぼ原文のままです。(ただし、web上の閲覧環境の都合上原文の①などの○囲み文字を(1)に、(1)等を...
一 はじめに 会社役員賠償責任保険(Directors’ and Officers’ Liability Insurance、以下、「D&O保険」といいます」は、取締役その他会社の役員が、その業務に関して会社または第三者に損害を与え、当該損害について賠償請求を受けた場合に、損害賠償金および争訟費用を塡補する保険です。近年は、とくに上場会社の取締役等に対して高額の賠...
一 はじめに 親会社が子会社に対して違法・不当な経営を指揮した場合、被害者は親会社や親会社の取締役に対して責任を追及できるのでしょうか。この問題は、1世紀以上にわたり先進資本主義国の間で論じられてきた困難な問題であり、わが国でもいまだ決着のつかない状態にあります。その背後には、親会社と子会社は別個独立の権利主体であり、親会社に子会社に関する責任を負わせることは、株主有限責任の原則にも抵触するという伝統的法原則と、親子会...
はじめに インサイダー取引(内部者取引)とは、会社経営者などの未公表情報を入手できる地位にある者(会社関係者)が未公表の重要情報を利用して行う証券取引のことをいいます(注1)。このインサイダー取引は昭和63年5月に成立した改正証券取引法によって禁止されて以来、わが国は、かつて「インサイダー天国」とまで言われた過去とは決別して、年を追うごとにインサイダー取引規制を強化するとともに、規制当局である証券取引等監視委員会(SESC)に...
(東京地決平成24年1月17日金融・商事判例1389号60頁)
一 事実の概要 Y(債務者)は、建物管理の代行および派遣業等を目的とする株式会社であり、全株式譲渡制限会社すなわち公開会社でない会社です。 X1~X3(債権者)は、いずれもYの株主であり、X1は少なくとも1万1400株、X2は6000株、X3は7000株を保有しています。また、X1とX3はYの取締役でもあります。 Yでは、平成22年...
最三小判平成24年4月24日(平成22年(受)第1212号)裁判所ウェブサイト掲載・金融・商事判例1392号16頁[上告棄却・確定]
1 事実の概要 上告人(被告・控訴人)Yは、信用保証業務等を目的として昭和56年に設立された株式会社(全国保証株式会社)です。設立以来、定款に発行する全株式について譲渡の際に取締役会による譲渡承認が必要とする旨の規定がある譲渡制限株式会社であり、会社法下では公開会社でない会社にあ...