会計研究リポート

MJS税経システム研究所・会計システム研究会の顧問・客員研究員による新会計基準や制度改正等をできるだけわかりやすく解説した各種研究リポートを掲載しています。

−ソフトウェア取引の収益の会計処理(その3)− 1.はじめに 今回は、前回に引き続き、企業会計基準委員会(ASBJ)より平成18年3月30日付けで公表された実務対応報告第17号「ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する実務上の取扱い」(以下「実務対応報告」)について、解説をしていきます。 前回は、ソフトウェア取引における収益認識の要件(①ソフトウェア取引の実在性、②一定の機能を...
−多通貨会計(1)− 1.はじめに これまでは、会計基準や実務指針、ないしは中小企業の会計指針に規定されている範囲で、外貨換算会計をみてきました。今回は、それら基準や指針には具体的には規定されていない内容である、通貨ごとに記録を行う記帳方法(多通貨会計 Multiple(Multi) currency accounting と呼ばれています)について概観することに...
−意思決定権限の配分(その3)− 15.1 意思決定権限の配分(続き)以上の論点は次のように要約されます。すなわち、組織全体の意思決定を改善し、組織員を動機づけるには、 (1)決定権をどのように配置し、 (2)どのような尺度で業績を測定し、 (3)業績評価の結果をどのように報酬に結びつけるか、 が重要となります。(1)決定権の配分と、(2)(3)からなるコントロー...
1.製造直接費の原価要素別増減分析の意義 製造原価の増減分析では、とくに、製造間接費には固定費が含まれるため、製造量の増減が製造間接費の増減に直接的に影響するとはいえません。そこで、製造原価については、原価要素ごとにその増減が製造原価の増減に与えた影響を分析する必要があります。以下の資料にもとづき、説明していきます。 2.製造直接費の原価要素別増減分析(1)直接材料費の増減分析 当期の直接材料費と前期の直接材料...
−実務指針[リース会計]− 今回のレポートでは、「公益法人会計基準に関する実務指針」(その2)における「リース会計」について実務上の会計処理を解説します。 ただ、平成18年7月5日付けで、企業会計基準委員会より試案として「リース取引に関する会計基準(案)」及び「リース取引に関する会計基準の適用指針(案)」が公表されました。 この試案によれば、従来、ほとんどの企業が採用していた「所有権移転...
—ソフトウェア取引の収益の会計処理(その2)— 1.はじめに 今回は、前回に引き続き、企業会計基準委員会(ASBJ)より平成18年3月30日付けで公表された実務対応報告第17号「ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する実務上の取扱い」(以下「実務対応報告」)について、解説をしていきます。 前回、ソフトウェアとその取引の特質として、①ソフトウェアが無形の資産であるということ、およ...
-中小企業の外貨換算会計(3)- 1.はじめに 中小企業、特に証券市場に上場することなく、所有と経営が分離していないような中小企業については、その会計は税務の影響を大きく受けているのが現状です。そこで、中小企業会計指針では、会計処理と法人税法上の取り扱いとの関係を明らかにしています。結論的には、外貨建その他有価証券を除いて、換算方法等を所轄の税務署長に届け出ることにより、中小企業会計指針の会計処理と法人税法上の取り扱い...
−意思決定権限の配分(その2)− 15.1 意思決定権限の配分(続き) 組織の規模が大きくなると、意思決定に特定的な知識は組織のあらゆるレベルに拡散します。したがって、点Bが横軸上のどこに位置するかは問題の内容によって多様に異なります。企業全体に影響が及ぶような戦略計画に関わる情報は経営のトップ階層に存在しているので、それらの決定権はトップ・マネジメントに留保されます。それによってエイジ...
1.販売費および一般管理費の増減分析 販売費および一般管理費の増減分析については、一般に、比較損益計算書の当期の金額と前期の金額とを比較すれば十分です。販売費および一般管理費増減分析表の例を示すと、次のとおりです。なお、販売費および一般管理費に、製品や商品の販売数量に比例して増減する費用の占める割合が多い場合には、売上総利益の増減分析で販売数量の変化が売上総利益の増減に与える影響を分析したのと同じように分析することもできます。...
−実務指針[引当金]− 今回のレポートでは、「公益法人会計基準に関する実務指針」(その2)における「引当金」についての実務上の会計処理を解説します。 1.賞与引当金についてQ12:賞与引当金の計上基準はどのようなものですか。A:賞与は、支出時にのみその支払額を費用計上する(現金主義)のではなく、発生主義を適用し、期末時に翌期に支給する職員の賞与のうち、支給対象期間が当期に帰属する支給見込額につい...