会計研究リポート

MJS税経システム研究所・会計システム研究会の顧問・客員研究員による新会計基準や制度改正等をできるだけわかりやすく解説した各種研究リポートを掲載しています。

12.3 原価配分(本社費・共通費)これまでは、利益センター相互間の財の移転問題を扱ってきました。今回は、他部門にサービスを提供するサービス部門が発生させたコストをどのように扱うべきかという問題を論議しましょう。本社、研究所、研修所、計算センターなどのサービス部門は、事業部の活動をサポートするためにさまざまなコスト(本社費、共通費)を発生させます。本社管理費、情報処理費、研究開発費、広告宣伝費などがあげられます。これらのコスト...
1.比率分析のメリットとデメリット 経営分析における比率分析のメリットは、規模の異なる企業を分析するときに比較を容易にすることです。たとえば、総資本額が100億円で経常利益が9億円のA社と、総資本額が1億円で経常利益が1千万円のB社とを比較分析すると想定します。両社の総資本経常利益率を計算すると、A社が9%、B社が10%となります。総資本額の規模では100倍違うのですが、同じ百分率で総資本経常利益率を計算すると両社の業績に関す...
−公益法人制度改革関連法案の成立− I.公益法人制度改革関連法案の成立 平成18年5月26日、参議院において、新しい公益法人制度改革に関連する3つの法案が可決成立をしました。今後、新制度の施行予定期日である平成20年4月1日に向け、新公益法人制度への移行が具体的に動き出すこととなりました。今回の改正は、社団法人・財団法人に対する抜本的な制度改革であり、これからの各方面での対応が注目されるところで...
平成18年4月中、中小企業会計関係で、次のような、いくつかの重要な動きがありました。 1.「会計参与の行動指針」の公表(平成18年4月25日付け) 2.「中小企業の会計に関する指針」の公表(平成18年4月28日付け) 3.「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」の公表 1.「会計参与の行動指針」の公表 日本税理士会連合会及び日本公認会計士協会は、今回の新会社法において創設された...
12.2 振替価格の実務的ルール振替価格は、これまで述べたように、理論的には機会原価によるべきです。しかし、これを正確に測定するのは容易ではないし、そのために多大なコストがかかります。また、その真の値は企業がおかれた状況に応じて刻々と変化するので、これを事前に確定しておくのは困難です。そのため、実務においては、機会原価の近似値として、測定がより容易な代替的な指標が用いられます。そのいくつかを説明しましょう。 (1)市場...
1.正味現在価値法と内部利益率法との比較 (1)単一の投資プロジェクトの場合提案されている投資プロジェクト案が単一の場合、一般的な投資プロジェクトで正味キャッシュ・フローがすべてプラスであれば、正味現在価値法と内部利益率法のどちらを用いても投資プロジェクト案の採否については同じ結果になるといわれています。それは、正味現在価値と資本コストとの間に、資本コストが大きくなるにつれて正味現在価値が小さくなるという関係が賞味現在価値を求...
1.はじめに 引き続き、連結財務諸表作成に際して問題となる外貨換算会計を取り上げることにします。 今回は、在外持分法適用会社の財務諸表項目の換算を取り上げます。持分法とは、投資会社が被投資会社の純資産及び損益のうち、投資会社に帰属する部分の変動に応じて、その投資の額を連結決算日ごとに修正する方法です。こうした持分法は、非連結子会社と関連会社への投資に適用されます。これら持分法適用会社が在外会社であり、外貨に基づいて財務...
平成18年4月3日付けで、「中小企業の会計に関する指針」(中小企業会計指針)の改正に関する公開草案が公表されました。この公開草案の内容について、速報的に解説をしておきます。 l 中小企業会計指針改正の理由 周知のように、昨年、平成17年8月1日付けで、「中小企業の会計に関する指針」(中小企業会計指針)が公表されました。この会計指針は、日本税理士会連合会をはじめ、日本公認会計士協会、日本商工会議所、及び...
1.はじめに 引き続き、連結財務諸表作成に際して問題となる外貨換算会計を取り上げることにします。 今回は、在外子会社の支払配当金に関わる換算を取り上げます。在外子会社において、その支払配当金について現地通貨により記録されている場合、財務諸表項目の換算に際しては、配当決議日の為替相場によりその配当金の円貨額が計算されます(外貨実務指針、44項)。このように配当金は配当決議日の為替相場により換算されますが、その配当金の財源...
10.1 事業部間取引と振替価格(続き) 決定権が部門レベルに移ると、価格をベースとする調整メカニズムが有効になります。その中身を説明するために、中間製品の振替価格をTとしましょう。Tが与えられると、各事業部の利益は次のようになります。 Tを所与とすると、各事業部はその価格のもとで算定される利益をそれぞれ最大にするqAと qBを決定するでしょう。したがって、TとqA、qBは相互依存の関係になります。価格...